不動産・建設・住宅

昨今、生活様式や行動様式の多様化・分散化により、"ヒト"の需要・思考が多種多様化する中で、従来のオフィス・商業施設・住宅といったアセット間の垣根が低くなり、個別建物での価値提供のみでは、あらゆる"ヒト"のニーズに応えることが難しくなっています。

不動産・建設・住宅業界には、より"ヒト"視点にたち、「働く」「楽しむ」「暮らす」といった多様なニーズを正確に捉え、不動産をモノではなくサービスとして、単一建物ではなくエリア全体で顧客価値を高めることが求められています。

"ヒト"を起点に顕在ニーズを把握するとともに潜在ニーズを顕在化させ、ニーズに対する付加価値を定義・具体化し、さらに付加価値を提供するためのサービスを企画・推進することで、まち・建物の新たな価値が創造されます。

DX（デジタルトランスフォーメーション）の必要性が喧伝されて久しい中、不動産・建設・住宅業界においては、情報基盤は整備したものの業務効率化やデータ活用が加速しない、デジタル技術のPoC検証が本格展開まで進まない、IT部門と事業部門が効果的に連携できていないといった状況が散見されます。

DX推進には、単にデジタル技術を使用するだけではなく、企業の戦略・業務とDX戦略の整合、各事業部門とIT部門を効果的に連動させる組織設計や人事制度の構築、IT／非IT人材を問わない全社的なITスキルの底上げが重要です。

まずは企業戦略に則ったDX戦略やDX施策を策定し、そのうえで、戦略実施のための組織・人事制度策定、人材育成の推進による、コーポレート機能を中心とした“守りのDX”と、デジタルを活用したビジネスモデル変革や新規事業創出などの“攻めのDX”を、両輪で実現することが不動産・建設・住宅業界の成長に不可欠です。