経営戦略／経営改革

資本コストを強く意識した経営の要請が高まる中、日本企業には企業価値（PBR）向上に向けた変革が求められ、「稼ぐ力の創出」や「成長期待の醸成」が、喫緊の経営アジェンダのひとつになっています。

これらの経営アジェンダを通じて企業価値の向上を目指すには、4つのポイントを押さえることが不可欠です

① 規模成長指標や無形資産価値の事業ポートフォリオへの反映
② 事業特性を考慮した個別KPIの設定による現場PDCAが回る仕組みの構築
③ 成長に向けた無形資産投資の強化と適切な事業貢献度評価
④ データインフラやFP&AやBICCといった専門組織などの継続的な基盤整備

自社株買いのような施策に留まらず、事業変革による本質的な企業価値を向上させるためには、経営と現場、経営と投資家を繋ぐストーリーが必要です。

アビームコンサルティングは、進化するPBR/ROIC経営の有用性や今日的な意義を深く理解し、戦略や中期経営計画、さらに具体的な施策の実行を支援します。

これまでの日本企業では、右肩上がりの「1次関数的に成長」を前提に、フォアキャスト、前年実績重視でマネジメントを推進してきた企業が多くありました。

一方、デジタルの世界では「指数関数的に成長」するため、不確実性が高い中で、時価総額・バックキャスト・変曲点などスケールポイントを重視した新たなマネジメントが必要となります。

併せてポートフォリオマネジメントも肝要です。各事業や会社横断で領域別の投資状況を把握し、ビジョン実現を見据え、短期視点・中長期視点それぞれで適正な投資がなされているかを管理し、戦略投資枠という形で、柔軟に投資を確保する運用も重要です。

ビジネスが「モノからコトへ」とシフトする中、単に新しいソフトサービスの創造・事業モデル変革だけでなく、それを実現する技術やノウハウなどの「知的資本」、人材や外部ネットワークなどの「人的資本」といった無形資産へと、価値創出の源泉が大きくシフトしています。「結果」に基づく管理を中心とした定形的なマネジメントとは異なり、非連続な変革の「過程」をタイムリーにマネジメントする仕組み・体制づくりが不可欠です。