本シリーズの第1回 ・第2回 では、混沌としたモビリティサービスの現状を鑑みて、それぞれの「まち」の多様性を真正面から受け入れる必要があることを解説し、簡易的な分析に基づく、「まち」のグループ化を試みた。本シリーズの締め括りとなる第3回では、グループごとに異なる混沌の先を見据えるための視点や、それぞれに必要なモビリティサービス実行のための座組を提示する。
まず、前回提示した①~⑤のグループごとに、混沌の先を見据えるための視点が異なることを提示する。その視点とは、「調和の視点」である。「まち」に適したモビリティサービスの姿を見出すためには、その地で「何と調和するべきか」を見極めることが重要であり、それは「まち」によって異なってくる。