「デザイン思考」という言葉は、2005年にスタンフォード大学のd.school(Hasso Plattner Institute of Design)の教科になって以来、日本においても2014年くらいから頻度高く目にするようになってきました(参考:Google Trend)。特に事業開発を検討する際に使われることが多い言葉として皆さんもご存知ではないでしょうか。
その一方で、「デザイン思考って結局何?」「UIを設計するときに使うもの?」「『ユーザーの視点に立つ』と言うけど、そんなの当たり前では?」などと、多少混乱気味に理解されている方も多いように見受けられます。かく言う筆者も当初「デザイン思考」を正しく理解するのに整理が必要でした。
本稿では、「デザイン思考って結局何だろう?」と思っている方に、通常の教科書通りの解説ではなく、少々極端な話として、アビームコンサルティングがデザイン思考で大事だと考えていることをお伝えします。デザイン思考の中で特に大事なのは、「意味をつくるという意識をもつこと」と「五感を使って観察する」ということの2点です。なお、後者の「五感を使って観察する」は別コラム『観察するとはどういうことか?』をご参照ください。