前回のコラム「デザイン思考と事業開発①:パーパスドリブン事業開発」にて、デザイン思考という言葉自体やそのフレームワークは浸透しているものの、本質的な意味については腹落ちしている人は少なく、そしてフレームをなぞるだけでは何も生まれないことをお伝えしました。一方で、デザイン思考を活用し、事業に「意味をつくること」の重要性を述べました。そして、意味をみつけるには、世の中における『違和感』をみつけることから始まること、この違和感をみつけるのに観察が大事という点も述べました。
今回のコラムでは、この観察について、デザイン思考のそもそもの出自に立ち戻り、アーティストたちがどのように観察、着想しているのかの例を挙げつつ、事業開発の局面では、どのように観察を行い、意味をつくっていけば良いのかについて考察します。特に、「直感や感性が大事なのは分かったけれど、具体的にはどうすれば良いの?」という悩みを持つ方々に少しでもヒントになれば幸いです。