調達現場業務へのAI活用による属人化解消・調達コスト適性化支援サービス

ソリューション

AIを活用し、調達ノウハウのデジタル化と調達コスト削減、業務標準化をサポート

調達は、効率化によって大きなビジネスインパクトを創出できる業務領域です。しかし、資材・労務の単価見積などは非定型帳票が多いことからデータ化が困難であり、この状況が業務の属人化や適正価格での調達の妨げとなっています。アビームコンサルティングは、帳票のデジタル化とAI技術の活用により、業務の標準化、さらには調達コストの適性化を支援します。


背景

働き方改革や安定的なサプライチェーン実現のために重要な調達業務のデジタル化

昨今の調達業務は、資材価格の高騰や労働力不足により、デジタル化の重要性が増しています。2024年4月から適応された時間外労働の上限規制の影響で、効率的な調達による生産性向上が急務となっています。また、地政学的リスクが高まりとともにサプライチェーンの安定確保がより一層求められており、本社主導の調達とデジタル化を通じて、協力会社との関係強化と情報の一元化を進める必要があります。

課題

調達に際して参照可能な情報が少ないことに起因する適正価格からの逸脱や、調達先選定において考慮すべき要素の多様化への対応が求められます。

問題点

  1. 帳票や見積書がデジタル化が出来ていないことに加え、部門それぞれで集計し、表記揺れもそのままという状況が想定される
  2. 調達先や単価水準といった業務知識やノウハウの継承が進まず、属人化している
  3. 見積価格だけでなく、既存の発注状況やESG調達などの多様な観点を考慮した発注先選定ができない

アプローチ

ステップ1として、AI-OCR技術を活用し、異なるフォーマットを含む見積書などの帳票のデジタル化を支援します。ステップ2として、読み取った帳票データにAI技術を適用し、調達業務の属人化解消や標準化を支援します。資材単価把握の高精度化、過去調達実績を学習したAIによる業務属人化解消、AIスコアリングによる調達先提案など、優先度に応じて対応し、調達コストの適性化を支援します。

特長

  • 異なるフォーマットの帳票データ整備

    AI-OCRや自然言語処理の技術を用いて、帳票や見積書の文字をデータ化します。これにより、調達業務の効率化・高度化にむけて必要な見積・調達実績データ基盤の構築を行います。

  • 過去調達実績を学習したAIによる見積業務の属人化解消

    AIが膨大な見積書の中から類似性の高い文書を抽出することで、業務効率化を支援します。若手でもベテラン同様の査定根拠を得ることができるため、適正価格での調達が可能となります。

  • AIスコアリングに応じた調達先提案によるコスト適正化

    学習した調達ノウハウや、既存の発注データをもとに、最適な調達先をAIが提案。網羅的な発注先選定を行い、特定の調達先への過度な発注の偏りなどのリスクを考慮した調達を実現します。

ステップ1.異なるフォーマットの帳票データ整備

様々なフォーマットで保存され、構造整理されていない紙情報の帳票データでは、検索性が低く、高い業務負荷がかかります。AI-OCR技術を活用し、調達業務でのデータ活用イメージを踏まえたデジタル化を推進することで、業務効率の改善と、ステップ2以降の業務高度化につなげます。

ステップ2-①. 表記の異なる 資材名の名寄せ、資材単価把握の高精度化

積算・調達時に、品目名称が統一されておらず、タイムリーに正確な単価を把握できない状況を打破するために、生成AI等を活用して単価情報の名寄せやカテゴリ分けを行います。ベンチマーク単価DBシステムを構築することにより、共通単価の可視化を推進し、適正価格での調達を実現します。

ステップ2-②. 過去調達実績を学習したAIによる見積業務の属人化解消

担当者毎に業務効率で差が生じる原因は、業務プロセスの属人化にあります。そこで、AIが膨大な見積書・仕様書の中から類似性の高い文書を抽出することで、業務効率化を支援します。若手でも効率的にベテラン同様の査定根拠を得ることができるため、適正価格での調達が可能となり、属人化の解消を実現します。

ステップ2-③. AIスコアリングに応じた調達先提案によるコスト適正化

調達先の選定においては、表面的な見積価格だけでなく、既存の発注状況やESG評価など、多面的な観点を考慮する必要があります。そこで、保管されたデータや最新の発注状況をもとに、AIが様々な観点をもってスコアリングを行い、特定の調達先に過度に偏ることのない安定した調達を実現します。

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