社内のステークホルダーを巻き込むことで、経営・事業との連携を明確にした人的資本経営ストーリー・人材戦略の策定を実現
社内のステークホルダーを巻き込むことで、経営・事業との連携を明確にした人的資本経営ストーリー・人材戦略の策定を実現
経営/事業上の課題
課題解決に向けたアビームの支援概要
支援の成果
人的資本経営の実現には、人事部門だけの活動ではなく経営事として社内のステークホルダーのコミットメントが不可欠である。そうした中、株式会社レゾナック・ホールディングスでは、人事業務プロセスの統合や制度統合など経営統合後の足元の課題が山積していた。そのため、選択と集中をすべき人的重要課題(マテリアリティ)を特定し、関係者を巻き込みながら、実現するストーリー作りと人事の枠を超えて共感を得るための活動と実行をコミットすることが、課題を解決するためのキーファクターとなっていた。
そこで、人的資本経営に特化した専門チームを持ち、事業連携を加速する独自のフレームワークを有するという理由からアビームコンサルティングをパートナーに選定し、事業に資する人的資本経営ストーリー・人材戦略策定に取り組んだ。
【人的資本経営ストーリーボードを活用した人的課題の特定】
社内ステークホルダーへの働きかけは、人的投資で得られる価値創造への共感が重要となるため、アビームコンサルティングが提唱する「人的資本経営ストーリーボード」を活用し、人事が主体となりコミュニケーションを円滑に図れるストーリー作成に取り組んだ。
【重要な社内ステークホルダーの巻き込み】
上記の合意形成にあたり、アビームコンサルティングは、プロジェクト事務局内、人事内関係者と議論し意思疎通を深め、人事主体での仮説設定をリードした。また、人的資本経営は人事部内だけでの推進は難しいため、「人的資本経営ストーリーボード」を軸とした仮説をもとに、プライオリティの高い事業部門とストーリーの深堀り、確からしさの議論を進めた。この部門を超えたコミュニケーションの結果、人的投資を「行う意義」の共感を得るとともに、事業部門を巻き込んだ実行のコミットを得ることで、人事の取り組みを全社事として推進することを実現した。
事業にとって取り組みの意義を感じてもらえないことが、人材戦略の遂行、課題解決の壁となるケースがしばしばみられる。そうした中、人事部内に閉じない、共通言語となるコミュニケーションツールとして、「人的資本経営ストーリーボード」を有効に活用したことがステークホルダーの円滑な巻き込みの成功要因となった。
アビームコンサルティングは、「人的資本経営ストーリーボード」のフレームワークを提示し、パーパス・ビジョン・事業戦略を考慮した人的資本経営ストーリーの立案、および、社内コミュニケーションのための資料作成を担った。「人的資本経営ストーリーボード」は、「人材マテリアリティ(重要課題)」を特定するために、企業継続性の視点(サステナビリティ視点)での人的課題と事業戦略の視点での人的課題を分けて整理することで、普遍的でやや曖昧になりがちな人材戦略・施策を研ぎ澄ましていく点が特徴となっており、メリハリのある課題特定と人的投資対象を明らかにすることに寄与した。また、「人的資本経営ストーリーボード」を軸に、統合報告書など対外向け資料の原案作成も実施し、社外での高評価獲得に貢献した。
今後は、人的資本経営の推進を確固たるものとすべく、人材マテリアリティ解決のために打ち出された具体的な施策群の企画・実施を支援する予定である。
アビームコンサルティングの皆さまには、当社の人的資本経営のストーリー、及び各施策とのつながりを明確化(モデル化)する段階において、特に多大な貢献をいただいたことに感謝しております。人的資本経営ストーリーから、人材マテリアリティの設定、そのマテリアリティに対するKGI/KPIの設定といった、具体的な目標や課題の特定についても、そもそものストーリーの整理が有効であったと感じております。
今後も当社の人的資本経営並びにその開示をさらに進めていくにあたり、当社の企業価値向上に資するご支援を期待しております。
株式会社レゾナック・ホールディングス
組織・人材開発部 人事政策企画グループ
足達 紘太氏
Customer Profile
2024年9月11日
淺見 伸之
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