自動車販売デジタルシフト支援サービス

自動車販売のデジタルシフトの企画立案から業務設計・導入をトータルで支援

国内自動車販売は、少子高齢化・若者のクルマ離れ等の構造的な縮小傾向にある中、CASEに代表される「100年に一度の大変革」と叫ばれる環境変化に曝されてきました。さらに、デジタルシフトの渦が、自動車販売領域においても本格化し、これまでとは次元が異なる変革が必要となっています。
アビームコンサルティングは、これまでの自動車販売領域での知見および顧客接点をカスタマージャーニー視点で捉えるデジタルシフトに関する知見に基づいて、変革の渦中に有る自動車販売領域のデジタルシフトをご支援していきます。

自動車販売領域に迫る異次元の渦

これまでの自動車販売業界の変革は、自動車の高度化・複雑化への販売・接客スタイルの適応や、販売現場での慢性的な人手不足への対応等、供給側の論理に起因したのものだったと言えます。
一方で、現在の自動車販売業界が直面している変化は、需要側のデジタルシフトであり、これまでの環境変化とは異質なものと考えるべきです。
新規顧客の集客・ストック客へのアプローチにデジタルマーケティングを活用することはほぼ一般化し、顧客が来店される時点では競合車情報を含めると顧客の方が営業スタッフより詳しいという状況も珍しくありません。人との対面での会話の価値が見直される一方で、よりカスタマイズされた対応を当たり前と考えるようになっている顧客に対応するために、ディーラーもデジタルシフトしていく必要性に迫られています。

自動車販売におけるデジタルシフト

[デジタルシフトの深度]
自動車販売のデジタルシフトは、どこまで深くデジタルを活用して変革するかで、3つの深度に分けることができます。既存プロセスにデジタル技術を適用することで効率化を図る深度1。一定の範囲のプロセスをデジタルシフトさせる深度2。さらに、最終形態であるオンライン販売が深度3。
ネットワーク戦略の観点からは、いずれかの深度を選択するのではなく、どのような濃度で「ミックス」させるかが重要となります。

デジタルシフトの深度

[デジタルシフトが呼び起こすビジネスモデル変革]
現在のインセンティブ構造・ディーラーネットワーク・ファシリティ含む店舗設計・店舗経営管理手法・営業スタッフの給与体系・スキル等のすべては、デジタルシフト前の自動車販売のあり方に最適化されています。自動車販売デジタルシフトの深度を深めるほど、業務プロセス変更に留まらず、ビジネスモデル変革を伴ったものとなります。

例えば、既存ディーラネットワークを有するメーカーが、最終形態としてのオンライン販売に本格的に舵をきるには、ビジネスモデル上のチャレンジが多く、当面はサブチャネルの位置づけになると考えられます。現在、プレミアムインポーターを中心に、段階的にオンライン販売に取り組み始めていますが、それを主たるチャネルに位置付けているメーカーはごく少数です。

これは、自動車が車点検を代表とするアフターサービスを前提とする商材であり、また代替需要の刈り取りを柱とするビジネスであるため「管理店舗」を中心とした経営管理・営業管理が一般的となっていること、また在庫・試乗拠点の責任分担とインセンティブ構造の関係をステークホルダー間で整理・合意する必要があること、などが背景にあると考えられます。
自動車販売領域におけるデジタルシフトは、これら相互依存関係にあり現状に最適化された各要素を変革していく長い旅路と表現することができます。

アビームコンサルティングは、顧客接点をカスタマージャーニー視点で捉え直すことから始めるビジネスモデル変革が、自動車販売のデジタルシフトには必要と考えます。

デジタルシフトの重要論点

論点① 顧客体験構想に基づくデジタルシフトミックス
デジタルシフトが迫られる一方で、最終形態としてのオンライン販売は当面はサブチャネルの位置づけにとどまるため、オンライン販売とリアル店舗での販売が併存する姿が現実解となります。
よって、ネットワーク戦略・マーケティング/営業戦略の観点から総合的に、オンライン販売(前ページ・深度3)の位置づけを明確にし、オンラインおよびリアル店舗の全体体系で、顧客体験を構想することが必要です。
さらに、その顧客体験を実現する手段として、自社が取り組むデジタルシフトを、エリア戦略を加味したうえで、立体的に構想する必要があります。
つまり、新車販売・中古車販売・サービス・部品等のディーラー業務の全体像の中で、どのプロセスを「既存プロセスのデジタル化(深度1)」に留め、どのプロセス群を「一定の範囲を持ったプロセスをデジタルシフト(深度2)」させるか、エリア×プロセス×深度の立体構造で決定していく必要
があります。

論点② 顧客との信頼関係構築を目指す基本行動とデジタルシフトの並行
顧客との信頼関係に基づき、代替需要を刈り取っていくビジネスモデルもまた当面は変化しないと想定されます。
よって、デジタルシフトにフォーカスするあまり、顧客との信頼関係構築の優先順位が劣後されることは本末転倒です。
デジタルシフトと並行して、顧客への定期的なコンタクトや情報発信・収集、車検先行活動など、ディーラー営業の基本動作は変わらず徹底させていく必要があります。

論点③ デジタルシフトロードマップ
商談領域でのデジタルシフトは車両発注・在庫管理・車両登録等の基幹業務領域のデジタルシフトに連鎖することが想定されます。
一方で、日頃の営業業務で多忙な営業現場で、急激な業務変更を行えば業務が混乱し、売り損じを発生させる懸念があります。
そのため、デジタルシフトの対象とする領域および適用技術について、必要性・実現性および相互依存性を考慮して実施順序を定め、達成マイルストーンを明確にしたロードマップを決定していく必要があります。

自動車販売関連サービス

アビームコンサルティングは、自動車販売のデジタルシフトに関する支援、およびその前提として販売基盤を強化する支援サービスをご提供します。
 

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