アビームのプロボノ活動

1.アビームが目指す社会課題解決の姿

社会課題解決を目指すアクターには、NPO/NGO等の非営利団体やソーシャルベンチャー企業等の営利企業といった事業体に加え、その事業体にリソース(ヒト・モノ・カネ)を提供する存在(行政・法人・個人)等がおり、それぞれが様々な社会課題のテーマに取り組んでいます。このように様々なアクターが存在するソーシャル分野において、アビームが目指している社会課題解決の形は、「多様なアクターがそれぞれの特長を活かし社会課題を解決するエコシステム(=コレクティブ・インパクト)の形成」です。

​そして、このエコシステムを形成するためには、各アクターの繋がりを作り更に各々が価値を発揮することを手助けする、セクターを跨いだコーディネーター的役割が必要です。アビームはこれまで培った社会課題解決の知見やリレーションを強みに、コーディネーターとして社会課題解決の促進に貢献していくことを考えています。全社マテリアリティの一つとしてもSDGsのGoal17「パートナーシップの活性化」を掲げている通り、アビームはステークホルダーとの共創・連携を重視しているため、コーディネーターとしての役割を通して各アクターの共創・連携を後押ししていきます。

 

2.プロボノ活動の意義

このような社会課題解決の形を目指すべく、アビームが積極的に取り組んでいる活動の一つが“プロボノ”です。

会社員などの社会人が本業で培った専門知識やスキルを活かし、社会貢献活動/社会課題解決に向けた取り組みに参加することを「プロボノ(pro bono publico。ラテン語で「公共善のために」という意味)」と言います。SDGsやCSV経営という言葉が浸透してきている昨今、このプロボノ活動に取り組む企業も増えています。では、営利企業の一員である私たちが、このプロボノに取り組む意義とは何でしょうか。

上述のように、社会課題解決を目指す事業体には非営利・営利問わず様々な組織が存在しており、そうした事業体が幅広いテーマの社会課題の現場を支援しています。そして、これまでNPO/NGO等の社会課題解決を目指す事業体は、様々な社会課題の解決に向けた事業を行い、確かなインパクトを出してきました。しかし、その裏では多くの団体が資金調達やスキルを持つ人材獲得、後継者の育成等に苦しんでおり、今後NPO/NGO等が更なるインパクトを出すためには、多くの団体においてリソース(ヒト・モノ・カネ)が圧倒的に不足しているという現状があります。こうした状況において、資金やノウハウ等のリソース提供を行うことができるのが、行政、財団、個人、そして我々のような一般企業です。そのうち、特に“ヒト”の部分としてビジネスパーソンが専門知識やスキルを提供し、NPO/NGO等の社会課題解決を目指す事業を加速させることが、プロボノ活動の意義であると言えます。

3.アビームがプロボノに取り組む意義

こうした背景を踏まえ、アビームがこのプロボノ活動に取り組む目的は大きく2つあります。

一つは、「本業で培ったコンサルティングスキルを利用し、社会課題の解決に貢献すること」です。NPO/NGO等の社会課題解決を目指す事業体への支援を通じて、間接的に社会課題の解決を促進させることを目指しています。こうした狙いの下、これまで国内外の様々な分野で活動するNPO/NGOに対し、事業戦略立案・業務改革・ファンドレイジング支援等のプロジェクトをプロボノとして行い、NPO/NGOの社会課題解決の取り組みが促進するための支援を行ってきました。

もう一つは、「実践の場を通じて、幅広い社会課題解決に貢献できる人材を輩出すること」です。プロボノ活動に取り組むことで、通常の営利企業をクライアントとするプロジェクトとは異なる業界の経験を積むことができます。本業のプロジェクトでは経験できない業務や役割を経験し、多様な価値観を持つ人々と切磋琢磨することで、一人ひとりのコンサルタントが成長し、ひいては様々な分野で世の中を良くするための貢献をできる人材を輩出していくことを目指しています。

このように、「社会課題解決の促進」と「社会課題解決人材の育成」の2つの柱を軸に、アビームは今後も幅広くプロボノ活動に取り組んでいきます。

page top