慶應義塾大学×アビームコンサルティング
"力触覚伝送技術"で社会変革へ

リアルハプティクス技術の実証・事業展開を加速させ、産業・公共領域の課題解決を推進
プレスリリース

2025年5月20日

慶應義塾大学
アビームコンサルティング株式会社

 慶應義塾大学ハプティクス研究センター(所在地:神奈川県川崎市、センター長:大西 公平)とアビームコンサルティング株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:山田 貴博、以下、アビームコンサルティング)は、慶應義塾大学が開発した触覚をリアルタイムに伝達する技術「リアルハプティクス®」※1の社会実装に向けた実証・展開フェーズへの移行を推進するため、2025年4月1日に包括的連携契約を締結しました。この度、支援スキームが整備され本格始動が可能となりましたのでお知らせいたします。
 本連携を通じて、企業や公共団体へのリアルハプティクス技術の導入や事業化を実現し、最終的には社会・産業全体への波及を図ることで、少子高齢化に伴う人手不足や技術継承などの課題を解決し、持続可能な社会の実現に貢献します。

■背景
 日本社会は現在、少子高齢化や労働力人口の減少といった構造的課題に直面しており、産業・医療・公共分野においても、人手不足や熟練技術の継承、作業の安全性確保などが喫緊の課題となっています。こうした社会課題に対し、テクノロジーの力を活用して人の作業や能力を補完・拡張するアプローチに注目が集まっています。

 慶應義塾大学が研究開発を進めるリアルハプティクス技術は、力触覚をデータ化し、リアルタイムで双方向に伝送する技術です。これまで自動化や遠隔操作が困難であった力触覚での判断が必要な現場作業に対し、ロボット適用など自動化・機械化を推進するもので、様々な産業現場での活用が期待されます。これまで、建設、医療、製造など複数の分野での実証を通じて、技術の有用性が確認されてきました。

 しかしながら、これらの技術を一部の実証実験にとどめず、組織における実用・定着化から社会全体での継続的な活用へと発展させるには、適用を検討する組織での目的・意義の明確化や、適用に向けた付帯技術の開発、導入現場の業務プロセスや人材への技術定着、費用対効果の明確化など、総合的な支援が重要となる局面が多く存在します。そこで、リアルハプティクス技術の社会実装に向けた実証・展開フェーズへの移行に向けて、技術開発を担う慶應義塾大学と、先端テクノロジーを用いた新規事業構築や業務改善に豊富な実績を持つアビームコンサルティングが包括的な連携体制を構築し、協働を開始する運びとなりました。

■本連携の概要
 今回の連携において慶應義塾大学は、リアルハプティクス技術の基礎研究および応用開発を継続するとともに、各業界のニーズに即した技術的支援や検証環境の提供を通じて、実装に向けた技術的信頼性の確立と高度化を担います。アビームコンサルティングは、ユースケースや活用アイディアの創出、導入に向けたコンセプトの策定、企業・公共団体への提案活動や、技術を活用した新規事業開発や業務実装に向けた各種支援を通じて、リアルハプティクス技術の実用化を推進します。

 両者はこの連携を通じて、リアルハプティクス技術の社会的活用を次のステージへと引き上げ、多様な現場への波及と新たな価値の創出を目指します。今後も連携を強化しながら、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

■用語説明

  • ※1
    慶應義塾大学ハプティクス研究センターの大西公平特任教授が発明した現実の物体や周辺環境との接触情報を双方向で伝送し、ヒトの力加減をロボット上で再現する技術。「リアルハプティクス」は慶應義塾大学発ベンチャーのモーションリブ株式会社の登録商標です。

  • アビーム、ABeam及びそのロゴは、アビームコンサルティング株式会社の日本その他の国における登録商標です。

慶應義塾大学 ハプティクス研究センターについて

慶應義塾大学はリアルハプティクスの研究機関としてコアとなる特許群を所有しています。また、ハプティクス研究センターは、この技術を広く遍く世界の市場や産業界の人々が利用可能となることを目指し、民間企業が参加するリアルハプティクス技術協議会の運営や民間企業との共同研究をするなど、日々研究を進めています。
ホームページ:https://haptics-c.keio.ac.jp

アビームコンサルティング株式会社について

アビームコンサルティングは、アジアを中心とした海外ネットワークを通じ、それぞれの国や地域に即したグローバル・サービスを提供している総合マネジメントコンサルティングファームです。戦略、BPR、IT、組織・人事、アウトソーシングなどの専門知識と、豊富な経験を持つ約8,800名のプロフェッショナルを有し、金融、製造、流通、エネルギー、情報通信、パブリックなどの分野を担う企業、組織に対し幅広いコンサルティングサービスを提供しています。アビームコンサルティングは、企業や組織とともに新たな未来を共創し、確かな変革に導く創造的パートナーとして、企業や社会の変革に貢献します。
ホームページ:https://www.abeam.com/jp/ja/

研究内容についてのお問い合わせ先

 

本リリースの配信元

慶應義塾広報室(向坂)
TEL:03-5427-1541  FAX:03-5441-7640
E-mail:m-pr@adst.keio.ac.jp     https://www.keio.ac.jp/

アビームコンサルティング株式会社
コミュニケーションユニット 塩塚万理
TEL:050-3734-6791  E-mail : mshiotsuka@abeam.com / JPABPRTeamDL@abeam.com

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