山梨県の行政事務における生成AI利活用を支援

　アビームコンサルティング株式会社（以下 アビームコンサルティング）は、山梨県において行政事務の迅速化・効率化に寄与する生成AI利用環境の構築を支援したことをお知らせします。

　近年、地方公共団体では、高齢化や人口の低密度化などの影響により、限られた職員数で最大限の効果が発揮できるよう、職員の負担軽減や業務効率化がより一層求められています。

　アビームコンサルティングでは、山梨県の議会や財務会計に関する業務における生成AI利用環境を構築しました。
　具体的には、山梨県が保有する情報（過去の議会答弁に関する情報や財務規則など）を格納する独自データベースを作成し、AI検索サービス「Azure AI Search」^※１を組み合わせることで、RAG（Retrieval-Augmented Generation：検索拡張生成）^※2を構築しました。
　山梨県のリクエストを随時反映させる形で段階的且つ柔軟に構築を進め、機能改善を図ることで、実用的且つ汎用的なものとなりました。
　生成AI利用のインターフェースには、山梨県が業務で活用しているビジネスチャットツール「Teams」^※１を活用することで、ユーザビリティにも配慮しました。

　この結果、AIサービス「Azure OpenAI Service」^※１が有する情報と過去の答弁を踏まえた議会答弁のたたき台作成や、財務会計事務に係る問い合わせへの回答作成を実現、行政事務の迅速化・効率化に寄与しました。
　また、今回作成した生成AI利用環境をベースに、生成AIを利活用する方策などを検討していく予定です。

　今後もアビームコンサルティングは、多岐に渡る官庁・自治体のプロジェクト実績および専門的なAI活用知見を活かし、生成AI利活用に向けた業務改善から、生成AI環境構築、生成AIの業務適用、組織内普及までの包括的な支援を通じて、生成AI利活用による行政や自治体のトランスフォーメーションに貢献していきます。

※1　日本マイクロソフト株式会社が提供するサービス
※2　RAG（Retrieval-Augmented Generation：検索拡張生成） 
テキスト生成をプライベートデータソースまたは独自のデータソースからの情報で補完する技術。具体的には、RAGは情報検索と言語生成を組み合わせて、大規模言語モデル（LLM）単体では保有していない情報も含めた、より正確で自然な文章生成を実現します。