2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)については、昨今、日本国内の多くの企業においても意識が高まっており、取り組みが進められてきている。こうした中、日本国内の金融機関においてもSDGsを実現するための活動を社会責任ととらえ取り組みが進められている。とくに金融機関の取り組みは、社会インフラの一部として位置付けられ、多くの企業や各種組織・団体との接点があることから、今後の日本国内におけるSDGsの普及においても影響を与えるものと考えられる。
本インサイトでは、日本国内の金融機関がSDGsのどのような項目に注目し、取り組みを進めているかについてご紹介する。なお、SDGsに関係するキーワードとして、ESG(Environment/環境、Social/社会、Governance/ガバナンス)がある。金融業界においては、ESG投資のキーワードでよく使われるが、これらは、各活動においては重なる部分もあることから、本インサイトにおいてはSDGsとESGの両方を対象として扱う。
図1 SDGs17の目標