九州旅客鉄道株式会社

データドリブン事業運営の確立に向けたデータ利活用方針策定・分析基盤整備
事例
  • 交通・運輸・物流
  • データドリブン経営
  • クラウド

JR九州グループ全体でのデータ利活用に向けた最適な分析基盤の具体化・データガバナンス/マネジメントの確立に向けた支援

経営/事業上の課題

  • グループ全体でデータを活用・分析できるデータ分析基盤の高度化・将来拡張性を考慮したロードマップ策定
  • 最適な収集・連携・分析・可視化を行うためのデータガバナンス/マネジメント方針の策定
  • データ活用・分析を推進するための組織化・人材育成

課題解決に向けたアビームの支援概要

  • DX推進に資するデータ分析基盤の確立と効果的なデータガバナンス/マネジメントの実現に資する知見、豊富なコンサルティング経験に基づく重要成功要因の理解
  • AWSやSnowflakeといったクラウドベースのテクノロジーおよび最新トレンドに関する深い理解と、それらを効果的に組み合わせて最適なアーキテクチャ・処理方式を具体化しきる実現力

支援の成果

  • データドリブン事業運営に資するデータ分析基盤高度化に向けた仕様・要件定義
  • 最適な収集・連携・分析・可視化を行うためのデータマネジメント方針定義
  • プロジェクト推進に伴うデータ分析基盤などに関するナレッジトランスファー

クライアント課題の難所

グループ全体でデータを活用・分析できるデータ分析基盤の高度化と、データガバナンス/マネジメントおよびそれらを担う組織・スキルセットの確立

九州旅客鉄道株式会社(以下、JR九州)では、デジタル技術を最大限に活用した最適化と変革を目指す「JR九州グループDX戦略」に則り、JRキューポ(ポイント制度)をはじめとするグループ内外のデータ分析・活用による新しい価値の創出に取り組んでいる。データドリブンな事業運営を行うことでのお客様体験価値の向上やオペレーション・メンテナンス改革などの更なる推進に向け、「グループ全体でデータを活用・分析できるデータ分析基盤」を高度化するとともに、最適な収集・連携・分析・可視化を行うためのデータ管理方針の策定や、データ活用を推進するためのマネジメント体制の具体化・これをリードするコア人材の育成などの取り組みを加速する必要があった。そのため、それらの実現に向けてアビームコンサルティングをパートナーに選んだ。

JR九州グループの目指す姿 JR九州グループの目指す姿
JR九州グループDX戦略(2022-2024) JR九州グループDX戦略(2022-2024)

プロジェクトの重要成功要因

DX推進に資する最適なデータ分析基盤や効率的なデータガバナンスを実現するための高い知見、それらを実現するためのテクノロジーに対する深い理解・実現力

データ分析基盤におけるクラウドテクノロジーの活用

SnowflakeとAWSを活用したデータ分析基盤上で、全社向けの基盤として求められるスケーラビリティに対応し、クラウドベンダーの最新動向把握した上で、最適なアーキテクチャ・構成要素を提供。また、実際に業務で使っているデータを利用したダッシュボードプロトタイプをハンズオン形式で作成し、プロトタイプを基に議論をメンバー間で実施。その結果、データ定義や、データの状態・品質、データの来歴・影響範囲を深く理解できるようになり、同時に新たなデータ活用方法を発想でき、以降プロジェクトメンバー内で共通認識を持ちながら推進を実施した。

全体最適なデータガバナンス整備の実現

DMBOK(データマネジメント知識体系ガイド)で定義された11の知識領域をベースにセッションを進める中で、「データ品質、データセキュリティ」の領域の管理方針・ルール整備・維持管理を優先課題として設定。上記2テーマについてそれぞれの管理方針の定義を作成し、データマネジメント活動を見据えた実行可能な運用フロー・タスク・役割分担の定義を行った。優先課題を設定した上で、施策の検討を行ったことで、運用に無理がないシンプルさと必要十分な統制のバランスの取れた施策を作成した。

アビームの貢献

将来の事業拡大や効率化につなげるためデータ分析基盤構想策定・データガバナンスルールの策定や必要なナレッジを提供

アビームコンサルティングは、限られた期間の中で以下主要3点を整理し、将来の事業拡大や効率化につなげるためデータ分析基盤構想策定・データガバナンスルールの策定を支援。プロジェクトを通じて推進を加速していくために必要なナレッジを共有した。それによってデータドリブンな事業運営に繋がる基盤づくりに貢献した。

①現行DWHシステムの利用実態を明らかにし、システム的な制約・課題を洗い出しを実施。さまざまなデータを収集・蓄積する柔軟性を備えながらデータの精度と整合性を保証するアーキテクチャを検討、データ分析基盤における仕様のガイドラインを作成。
②JR九州の経営戦略・DX戦略に基づき、データ分析基盤に様々なデータを集約するために、来期計画を見据えたロードマップを策定。適材適所でのクラウド/サービス選択によるサーバーレスアーキテクチャの採用でスピーディなプロトタイプ環境の構築。
③ビジネスアジェンダと整合したデータマネジメントの方針書を作成、同時にデータプリンシプル・ポリシー・ガバナンスルールおよびデータマネジメントの各活動プロセスを策定。

データ分析基盤における基本アーキテクチャ データ分析基盤における基本アーキテクチャ

「データ分析基盤のアーキテクチャ基本指針策定、データマネジメントの立ち上げに際し、アビームコンサルティングのサポートを受けることにより、プロジェクトがスピーディかつスムーズに進みました」
JR九州 総合企画本部デジタル変革推進部長 執行役員
長崎 剛氏

「アビームコンサルティングによる的確なサポートにより、弊社のDX戦略推進に欠かせない、データ分析基盤のアーキテクチャ・ガイドラインやデータマネジメント方針などの策定をスムーズに行うことができました」
JR九州 総合企画本部デジタル変革推進部 担当課長
小林 健太郎氏

「アビームコンサルティングの豊富な知見と丁寧な対応のおかげで弊社グループのデータドリブン事業運営の実現に向けて方針が明確になりました。ありがとうございました」
JR九州 総合企画本部デジタル変革推進部 主査
東村 将志氏

「全社視点で中長期なDX・データ施策を考えていく、難易度の高いプロジェクトでしたが、クライアントの皆様が、自ら考え、技術面でもお互いに切磋琢磨できたことで、具体的かつスピーディにプロジェクトを進めることができました」
アビームコンサルティング デジタルテクノロジービジネスユニット マネージャー
渡辺 正晃

写真:左から順に、神田氏、東村氏、長崎市、小林氏 写真:左から順に、神田氏、東村氏、長崎氏、小林氏

Customer Profile

会社名
九州旅客鉄道株式会社
所在地
福岡市博多区博多駅前3丁目25番21号
設立
1963年(昭和38年)6月1日
事業内容
旅客鉄道事業、海上運送事業、旅客自動車運送事業、旅行業、旅館業及び飲食店業、不動産の売買・賃貸・仲介及び管理業など
資本金
160億円
九州旅客鉄道株式会社

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