年間24万枚の紙の削減と12,000時間の作業効率化を実現し、経理業務のデジタル・ペーパレス化、改正電子帳簿保存法にも対応
年間24万枚の紙の削減と12,000時間の作業効率化を実現し、経理業務のデジタル・ペーパレス化、改正電子帳簿保存法にも対応
経営/事業上の課題
課題解決に向けたアビームの支援概要
支援の成果
新型コロナウィルスの感染拡大は、企業の事業環境を劇的に変え、それはマルハニチロ株式会社(以下、マルハニチロ)でも同様だった。そのため、目の前にある危機を乗り越え、このコロナ禍を変革の機会と捉え、社員同士が接触しない在宅勤務などの広がりを契機とした業務のデジタル化を加速させるとともに、業務の効率化と適切な要員配置を達成できる取り組みを進めることを決定。
デジタル化を加速させるのにまず目を付けたのは、紙・捺印の業務の象徴となる経理業務。中でも、紙の請求書をもとにした支払業務は、紙の取り扱いが多く、また、紙に捺印するために在宅が進められないといった改革による効果が大きい業務と考えた。
支払請求書の業務は紙媒体の使用による業務負荷の高さと、紙での承認管理というガバナンスの強化が課題となっていた。課題解決を目指した際、既存業務を電子に置き換えるアプローチでは、現場業務の効率・課題解決は実現することは困難であり、DXを活用した改革が必要となった。
アビームコンサルティングでは、支払請求書のDXを実現した事例を多く保有しているため、DXの知見を活かしながらデータ活用による業務改革を実現するために、業務担当者との綿密なセッションを通して、業務を設計していった。
そして、アビームコンサルティングの支援のもと、2022年10月に請求書の電子受領・申請・保管・回覧の業務を一部の取引先/組織にて業務を開始した。
現場からの声は、一定好評で、「捺印・印刷のために出勤する回数を削減できた」「ファイリングや紙を届けに行く作業が削減された」「郵送期間が短縮され、請求書が早く届き締め処理に余裕が持てた」といったポジティブな声が聞こえてくるようになった。トライしてみた結果、電子化の恩恵を受けることができ、利用者からは、積極的に電子化を推し進めたいという意見が集まった。
マルハニチロでは、デジタル化の第一歩として経費精算業務の電子化を実現、そのツールとしてConcur Expenseを活用していた。使い慣れた機能の類似したConcur Inoviceの展開が効率的と考え、Concur Invoice導入実績の多い、アビームコンサルティングを選定いただいた。
アビームコンサルティングでは、SAP Concurを活用した、支払請求書の業務切替に関する事例を活用し、「自動化」「業務負荷軽減」「電子帳簿保存法への対応」を踏まえた新しい業務プロセスを提案・構築していった。基幹システム含めたシステム全般に関する知見を活かして、支払業務に関する全体のシステムデザインを構想し、業務・システム改革を推し進めることができた。
各部門で異なる経理処理の業務フローの標準化には、社内の抵抗や反発が大きいと見越した上で、ソリューションの選考は慎重に検討を重ね一番時間を要しました。また、トライ&エラーを許容しつつ改革を推進する事とし、決定したコンセプトを強い意思をもって、プロジェクト運営側が一丸となり実行していきました。
マルハニチロ
事業管理部
部長役
野澤達弘氏
当社では経費精算の業務改革として、2019年からConcur Expenceを導入しており、システム基盤設計の容易さと利用者の操作性を考え、Concur Invoiceの導入を決定しました。本導入による最大限の効果は、業務の標準化と効率化が実施できたことであり、どの部門においても同じ作業工程になった事です。 ただ今回の受領請求書の電子化は、当社グループ会社全体で考えると一部の改革でしかありませんが、デジタル技術による業務改革が大きく一歩前進できた実績となりました。 今後は、本活動を当社グループ会社全体のデジタル化の流れに波及させ、DXを促進させていきたいと思っております。
マルハニチロ
DX推進部 業務改革推進室
室長
松川邦高氏
マルハニチロ
DX推進部 業務改革推進室
主任
長岡紗代氏
Customer Profile
2023年1月30日
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