武蔵精密工業株式会社

武蔵精密工業株式会社

Customer Profile

会社名 武蔵精密工業株式会社
所在地 愛知県豊橋市植田町字大膳39-5
設立 1938年4月
事業内容 輸送用機械器具の製造および販売
資本金 53億2617万7250円

※会社名、肩書き、役職等は取材時のものです。

SlackとSAP® SuccessFactors®を短期間で連携
全社員の生産性向上の実現を目指す

自動車部品メーカーの武蔵精密工業は、社員同士がモチベーションを刺激し合えるような環境を作ろうとビジネスコラボレーションツール「Slack」を導入した。同時にタレントマネジメントに着手すべく、人材管理ソリューション「SAP® SuccessFactors®」も導入。しかし、両システムの連携による活用が困難だったことからアビームコンサルティングをパートナーに選び、SlackとSAP® SuccessFactors®の連携を実現した。同社では今回の取り組みを基に、社内の全システムとSlackの連携を実現し、社員の生産性向上に役立てていく。

プロジェクト概要

課題

  • 導入したSlackをフル活用するための環境構築
  • SAP® SuccessFactors®によるタレントマネジメント機能の実現
  • Slackを入り口とした生産性向上の実現

ソリューション

  • Slack×SAP® SuccessFactors®の連携支援
  • SAP® SuccessFactors®のタレントマネジメントモジュールの実装
  • 稼働しているシステムの機能調査

成功のポイント

  • Slack上でのSAP® SuccessFactors®の人材検索機能を実現
  • Slackと社内システムとの連携の第1フェーズを実装

Story

プロジェクトの背景

導入したSlackをフル活用するための環境構築が課題に

 武蔵精密工業は、1938年に創業した四輪車・二輪車用のシャフトやギアなどを製造する自動車部品メーカーである。「ものづくり・ひとづくりに対する愚直さ」を原点に、自動車やバイクの市場拡大とともに、ニーズを先取りした独創的な技術を生み出してきた。電動化や自動運転などの新たな技術が登場し、グローバル競争が激化する中で、同社は持続的な成長と企業価値向上、新時代に即した技術・商品・サービスの創出を目指している。

 従来、武蔵精密工業では、会議やメールだけの非効率なコミュニケーションで情報の停滞・分断が生まれ、意思決定から施策の実行までに時間がかかっていた。そこで社員が働く環境の改革により、施策の迅速な実行と生産性向上、イノベーションの創出を実現すべく、ビジネスコラボレーションツール「Slack」を導入した。

 そこで目指すべきワークスタイルは、人と人、人とシステムをつなぐことで「Flat・Open・Speedyなコミュニケーション」を実現して、社員同士がモチベーションを刺激し合えるような環境だ。Slackの機能のチャットを活用することで、参加メンバーの共通話題に関するFlatな情報発信は活発に行われるようになった。しかし、Openな情報共有による組織を横断した知恵の活用や、Speedyな情報活用による効率化は十分ではなかった。

 「組織横断的な知恵の活用や情報活用による効率化の実現には、社内システムの入り口をSlackにして人とシステムをつなぐ施策を加速させる必要がありました。Slackの利便性を向上させ、全社員がSlackをフルに使う環境にしなければならないと考えました」と武蔵精密工業 ITソリューション部 部長 清水佳代子氏は語る。

 

清水 佳代子氏

私たちにとってアビームコンサルティングは、常にベストのプランを考えてもらえる信頼できるパートナーです

武蔵精密工業
ITソリューション部
部長
清水 佳代子 氏

 

Story

アビームの選定理由

SlackとSAP® SuccessFactors®の連携に向け、両システムに対応できる知見が決め手

 武蔵精密工業では国内の社員用給与システムのリプレイスにあわせて、人材管理ソリューション「SAP® SuccessFactors®」を導入し、グローバル人材の見える化と効率的な人材管理を実現しようと計画していた。しかし、SAP® SuccessFactors®の給与関連機能は稼働したものの、様々な課題が発生。その対応でタレントマネジメント領域に着手できない状況に陥っていた。SAP® SuccessFactors®の機能をフル活用するためには、それらの課題を解決していく必要がある。そこで武蔵精密工業は、SlackとSAP® SuccessFactors®の両方の課題に対応できるコンサルティングファームを選定。アビームコンサルティングをパートナーに決めた。「アビームコンサルティングにお願いしたいと思ったのは、SlackとSAP® SuccessFactors®の両方のソリューションをよく理解していたからです。また、私たちがスピーディーに両方のシステムを使いこなす段階に移行してくれると考えたからです。アビームコンサルティングは日本初のSlack認定パートナーで、両ソリューションの認定パートナーは日本では他にありませんでした」(清水氏)。

 提案段階ですでにアビームコンサルティング社内でSlackとSAP® SuccessFactors®の連携を進めていたこともあって、武蔵精密工業が実現イメージを見ることができたことも大きかった。こうしたことからアビームコンサルティングであれば、要望通りに迅速に稼働することができると判断した。

Story

プロジェクトの目標・課題と解決策

すでに稼働しているシステム機能を調査し、Slack連携プロジェクトを進める

 プロジェクトの最終的な目標は、Slackと社内システムとの連携の実現である。SlackとSAP® SuccessFactors®の両方とも全社員が日常的に使うものであり、どちらも優先度は高い。そのため武蔵精密工業では、Slackを入り口にしてSAP® SuccessFactors®を稼働させることをまず目指した。「Slackについては、社員に社内システムとの連携による便利さをできるだけ早く体感させたいと考えました。SAP® SuccessFactors®のタレントマネジメントモジュールは実装できておらず、社内の理解・知識も薄いので、その実装もできる限りスピーディーに実現したいと計画しました」(清水氏)。

 その上で、プロジェクトの第1フェーズでは、Slackと人事領域のSAP® SuccessFactors®、経費精算システム「SAP® Concur®」、勤怠管理システム「SAP Tam」の3つのシステムとの連携を進めることにした。同時にSAP® SuccessFactors®はタレントマネジメントモジュールの導入も、並行して実施することにした。

 SAP® SuccessFactors®の給与モジュールとSAP® Concur®、SAP Tamの導入は別のパートナー企業が担当していた。そのため、アビームコンサルティングにはプロジェクトの着手段階で、稼働しているシステムの設定内容を理解してもらう必要があった。そこで現状の機能調査をアビームコンサルティングが進め、Slackとの連携の実現性のレポートを作成し、プロジェクトを進めていった。とりわけSlackは他のシステムとの連携を強く意識して設計されており、APIが1500ほど公開されている。しかし、標準APIでは日本企業のノウハウの担保が難しい面があり、両方のシステム連携にアビームコンサルティングが持っている業務への知見が生かされた。

Story

導入効果と今後の展望

第1フェーズが終了し、全社内システムとSlackの連携の一歩を踏み出す

 2019年8月、SAP® SuccessFactors®とSlackの連携は完了し、Slack上で人材検索などSAP® SuccessFactors®の操作が可能になった。さらにSAP® Concur®とSlackの連携も検証中で、プロジェクトは順調に進んでいる。武蔵精密工業ではSAP Tamとの連携実現後は人事領域以外のSalesforceなどの社内システムとSlackを連携させ、すべての社内システムの入り口をSlackにする。「アビームコンサルティングとプロジェクトに取り組むのは、今回が初めてでした。アビームコンサルティングは深い知見やスピード感があるだけでなく、状況に応じた臨機応変な対応も可能で、プロジェクトの進め方やスケジュールについてもいくつも提案してもらいました。これまでのコンサルティングファームにはない柔軟性も兼ね備えており、私たちも大いに刺激を受けています」(清水氏)。

 武蔵精密工業では第1フェーズの成果を基に、引き続きアビームコンサルティングをパートナーとして、社内すべてのプラットフォームとSlackを連携させて、社員の生産性向上を図っていく考えだ。

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