2026年4月に改正物流効率化法の第二段階(以下、物流改正法)が施行される。本改正は単なる規制強化ではなく、荷主に対し「物流を経営課題として扱えるか」を問う制度転換である。
近年、国の政策や各種議論では、CLOの設置や権限強化によって、関係部署間の調整や社外事業者との連携を推進する役割の重要性が強調されている。しかし、企業の物流改革を支援する中では、CLOが単に調整を進めるだけでは十分ではないと実感している。
とりわけ、今回の制度対応において直面する本質的な課題は、従来の物流改善とは性質が異なり、企業の意思決定構造そのものに踏み込む必要がある点にある。
本インサイトでは、アビームコンサルティングの物流領域における支援実績をもとに、企業が取り組むべき課題とCLOの役割を全3回にわたり整理する。
【補足】本稿で扱う「改正物流効率化法」は、輸送力制約が常態化する中で、荷主・物流事業者に対し、荷待ち/荷役の短縮や積載効率の改善を促すことを狙いとする制度改正である。2026年4月施行の第二段階では、一定規模の荷主(特定荷主)に対し、中期計画の策定、取り組み・計測結果の定期報告、物流統括管理者の設置等が求められる。本稿では、この2026年4月施行の改正部分を便宜上「物流改正」と呼ぶ。