MIを活用した研究開発プロセスを体系化し、目指すべき全体像を描いた上で、標準化された診断領域・項目および成熟度を定義して成熟度診断書を作成した。各事業単位で成熟度を可視化することで、課題が整理され、長期的な視点での事業の目指す姿を描くための指針となった。
MIを活用した研究開発プロセスを体系化し、目指すべき全体像を描いた上で、標準化された診断領域・項目および成熟度を定義して成熟度診断書を作成した。各事業単位で成熟度を可視化することで、課題が整理され、長期的な視点での事業の目指す姿を描くための指針となった。
Customer Profile
経営/事業上の課題
課題解決に向けたアビームの支援概要
支援の成果
多角的な事業を展開する総合化学メーカーでは、各事業や製品が抱える技術特性や市場ニーズも多様であり、MI(マテリアルズ・インフォマティクス)活用の進捗状況にもばらつきが存在していた。MIの全社推進にあたっては、各事業の進捗状況を正確に把握し、優先的に取り組むべき課題を明らかにする必要があったが、客観的に評価する標準的な指標や評価基準が整備されておらず、適切な評価が困難であった。
各事業のMI活用領域とMI・研究開発の全体像を照らし合わせ、各領域・項目の関係性や重なりを視覚化することで、統一された評価軸を策定した。
加えてバリューチェーン全体に関連する要素を取り入れて体系化することで、診断項目の抜け漏れを防ぎ、診断結果の網羅性と信頼性を高めた。
統一された信頼性の高い評価軸を有したことで、MI・研究開発の全体像と各事業の現状の可視化が実現し、あり姿に向けた実行施策への落とし込みが可能になった。
MI・研究開発の成熟度に対する標準化された評価軸がない業界や事業において、一定の基準をもって評価を実施するためには、該当領域で実務経験が豊富なメンバーの関与が重要になる。本プロジェクトでは、研究開発・データサイエンス領域での実務経験と高度な専門知識を持つ当社のコンサルタントをアサインすることで、MI活用による研究開発プロセスの体系化を行い、目指すべき全体像を示した。現場で直面する課題や成功・失敗の経験を踏まえ、診断領域・項目の標準化を進め、成熟度を定義して成熟度診断書を作成した。各領域の理想的な状態を具体化、バックキャストアプローチで成熟度を設定することで、評価基準の妥当性と納得感を向上させた。当社が研究開発領域のプロジェクトを通じて蓄積したノウハウに加え、実務経験を持つコンサルタントの参画によって、現場視点を反映した実用性の高いアセスメントが実現した。この実用性の高さから、アセスメント結果は、中期経営計画の策定や、それに紐づくアクションプランの策定においても、参考となっている。
2025年3月27日
橘 知志
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