日本企業が直面する低生産性と人材の需給ギャップの現状を踏まえ、本インサイトシリーズ(全6回)では、日本企業特有の構造問題を解決する新たなマネジメントモデルとして、「ケイパビリティ型人材マネジメント」について解説している。
参考インサイト:「ケイパビリティ型人材マネジメント」で日本企業の低生産性・人材不足に挑む 第1回 なぜ今ケイパビリティ型なのか、背景とアプローチの全体像
第5回では、「ケイパビリティ型人材マネジメント」の成果を経営に接続する最終論点となる「⑤投資とモニタリング」をテーマに人的資本投資のリターンをどう定義し、どのように企業価値への貢献として証明していくべきか、その考え方と実践アプローチについて解説する。
人的資本投資を「コスト」から「投資」へと転換するためには、人材への投資や施策の開示にとどまらず、ケイパビリティを軸に価値創造の繋がりを可視化することが不可欠である。具体的には、どの事業成果・財務成果に接続するケイパビリティかを特定し、それが企業価値のどの要素(収益性・成長性・持続性)に結びつくかを明らかにすることが求められる。本稿では、ケイパビリティを結節点として価値創造ストーリーを可視化し、PDCAモニタリングを通じて人的資本投資のリターンを継続的に証明していくための視点とアプローチを提示する。