顧客起点ビジネスモデル変革

ソリューション

顧客起点ビジネスモデル変革とは

顧客との継続的関係性に基づく持続的ビジネスモデルを構築する第一要件は、顧客起点でビジネスモデルを変革することです。そのためには、顧客視点を中心に据える。この当たり前に立ち戻ることが必要であり、それは「顧客の人生において価値ある体験(CX)の実現」を、ビジネスモデル変革の起点とすることに他なりません。
「その顧客体験に価値はあるのか」それを決めるのは、顧客です。
「(購買接点における)このシームレスでストレスのない顧客体験に価値はあるのか」
この問いは、購買接点の前後をつなぐいわゆるカスタマージャーニーに基づくアプローチでは一般的な問いですが、購買にフォーカスした企業視点での問いです。
「顧客の人生において、その顧客体験に価値はあるのか」この問いこそが、顧客視点で顧客体験の価値を問う本質的な問いです。
そのため、アビームコンサルティングでは、顧客起点ビジネスモデル変革を、「顧客の人生において価値ある顧客体験の実現」を支援するビジネスモデルへと変革することと定義しています。換言すれば、「顧客の人生における体験(CX)を、人生において価値あるものに変容させる(トランスフォーム)=CXトランスフォーメーション」を支援するビジネスモデルへの変革です。

顧客の人生において価値ある体験の阻害要因

顧客視点を中心に据えた戦略を立案しようとする企業でも、意図せずして自社の想いが先行して、企業視点が中心になってしまっている事例が散見されます。そのため、顧客視点で「顧客の人生において価値ある顧客体験」を考えるために、検討のスタート地点を「顧客が実現したいと思う生き方は何か」「その生き方はどのような体験を通じて実現されるか」という問いに設定することが有効です。そのような生き方・体験は、簡単に実現できるものではありません。そのため、その実現を支援することが、ビジネスチャンスになると考えられます。
ビジネスチャンスとなりえる、顧客の人生において価値ある体験への到達を阻害する要因は3つ存在します。

図1 顧客の人生において価値ある体験への到達を阻害する3つの要因 図1 顧客の人生において価値ある体験への到達を阻害する3つの要因

阻害要因の克服に向けて企業が取り組むべきこと

顧客起点ビジネスモデルでの企業の提供価値は、この「顧客の人生において価値ある体験への到達を阻害する要因」を顧客が解消できるように支援することです。

①時々の誘惑を乗り越える

「顧客の人生において価値ある体験」は、人によっても時期によっても異なります。まず企業が取り組むべきは、その生き方を顧客が見定めることを、顧客接点を通して支援することです。また、生き方を定めたとしても、面倒くさい、忙しいなど、時々の誘惑に負けて、実現したいという思いが薄らいでしまうことがあるため、原点に立ち戻れるよう継続的に顧客を支援することが重要です。
さらに、時々の誘惑そのものに打ち勝つために、誘惑に負けそうなタイミングでタイムリーに褒めるなどでやる気を喚起したり、ハードルを下げたり、誘惑そのものを緩和したりすることで支援することも考えられます。

②モードチェンジの壁を乗り越える

これまでの行動では超えられない壁があること、自分がいままさに壁にぶつかっていることを自覚することは困難です。そのため、事前に壁が存在すること、自分が壁にぶつかった際、それがどのようなもので、どのように乗り越えることができるかを知らせ、その方策を提供することで、壁を乗り越えることを支援できます。

③「生き方」の複雑さを乗り越える

例えば、ゴルフとキャンプを連動させることでアクティブな生き方を支援するように、自社が支援できる人生におけるシーンと親和性が高い別のシーンを連動させることで支援できます。そのような連動は、自社のみでは困難であることから、エコシステム形成が肝要です。

図2 阻害要因の克服に向けて企業が取り組むべきこと 図2 阻害要因の克服に向けて企業が取り組むべきこと

顧客体験(CX)トランスフォーメーションに向けた従業員体験(EX)トランスフォーメーションの必要性

前述の阻害要因の克服に向けた取り組みは、自社と顧客のつながりを強め、サービス継続率の向上、関連商品の販売増加、他者への推奨など、中長期的なビジネスインパクトをもたらすでしょう。また、「人生における価値ある体験」の実現を支援することは、顧客接点での体験が重要となるため、自社社員・ビジネスパートナー(以降、従業員と記載)が自発的・自律的に顧客を支援する行動をとる必要があります。
従業員の行動を後押しするためには、経営層の働きかけが重要となることに加えて、顧客視点で「人生における価値ある体験」の実現を支援することが、従業員視点でも「人生における価値ある仕事」となっている必要があります。
そのためには、顧客体験の実現が従業員自身にとっても価値あることであるという価値観を根づかせ、従業員の自発的・自律的な行動を促す制度や業務の設計が必要となります。方策の例として、顧客の反応をタイムリーに従業員にフィードバックし自身の仕事の成果を自分事化できるようしてやりがいを感じてもらう、売上や受注件数などの結果指標だけではなく顧客のサービス継続率など顧客視点をKPIに盛り込むことで目線を合わせるなど、従業員の働き方に働きかける施策も必要となります。

図3 顧客起点ビジネスモデル変革=顧客体験(CX)トランスフォーメーション+従業員体験(EX)トランスフォーメーション 図3 顧客起点ビジネスモデル変革=
顧客体験(CX)トランスフォーメーション+従業員体験(EX)トランスフォーメーション

サービス全体像

アビームコンサルティングでは、顧客体験(CX)トランスフォーメーションおよび従業員(EX)トランスフォーメーションの一体推進をご支援しています。
顧客視点での「顧客の人生において価値ある体験」の定義に基づく戦略立案やリアル・デジタル融合した戦術の策定、そのために必要な組織能力(ケイパビリティ)とその獲得に向けた取り組みまで一貫してご支援することが特徴です。

図4 サービス全体像 図4 サービス全体像

サービス一覧

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① 顧客起点ビジネスモデル変革支援

「実現したい生き方」を起点としたビジネスモデル変革の全体像

② 価値ある顧客体験(CX)設計支援

価値ある顧客体験および実現阻害要因の具体化

  • 顧客視点カスタマージャーニー策定
  • 顧客指標化、CX KPI
  • カスタマーサクセス
  • 組織横断CX
③ 顧客体験(CX)トランスフォーメーション戦略策定支援

顧客の状況に応じたデジタル・リアル融合した支援策の策定

④ 顧客体験(CX)を支える従業員体験(EX)設計支援

顧客の状況をタイムリーに伝え、やりがいとなる従業員体験

⑤ 従業員体験(EX)トランスフォーメーション戦略策定支援

⑤ 従業員体験(EX)トランスフォーメーション戦略策定支援

関連実績

マーケティング戦略立案支援

大手映像・音響機器メーカー

顧客視点カスタマージャーニー策定支援

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グループ新会員制度設計支援

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次世代パーク構想策定支援

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空港商業部門の顧客戦略策定支援

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