不動産・建設・住宅

DX（デジタルトランスフォーメーション）の重要性が叫ばれて久しい中、不動産・建設・住宅業界では、データプラットフォームを整備したものの蓄積したデータの分析や活用が進まない、デジタル技術の導入がPoC段階で止まり本格展開に至らない、IT部門と事業部門の連携が不十分といった課題が残されています。

さらに近年では、生成AIの普及にともない、事業用AIエージェントの活用が急速に広がり、業務におけるAI活用を積極的に推進できるか否かが企業競争力を大きく左右する状況となっています。

こうした中でDXを推進するためには、企業戦略・業務とDX戦略の整合、各事業部門とIT部門を効果的に連動させる運用・組織設計や人事制度の構築、IT・非IT人材を問わず全社的なITスキルの底上げを図ることが重要です。

まずは企業戦略にもとづくDX戦略や施策を策定し、その実行を支える組織や人事制度の整備、人材育成を推進する必要があります。そのうえで、コーポレート機能を中心とした「守りのDX」と、デジタルを活用したビジネスモデル変革や新規事業創出といった「攻めのDX」を両輪で進めることが、企業の持続的成長に不可欠です。

近年の社会の持続可能性や企業の社会的責任に対する意識の高まりから、環境、社会問題、ガバナンス（ESG）への取り組みが、企業価値の向上に多大な影響を及ぼすようになっています。また、自社の取組みに留まらず、多くのステークホルダーとの接点を持つ不動産・建設・住宅業界においてはステークホルダーに対するESG貢献についても検討する必要があります。

物件価値においても、建物が生み出す収益性だけでなく、災害対策、健康促進、地域経済の活性化、コミュニティ形成といった社会的な効果を可視化する「社会インパクト不動産」という概念も徐々に広まりつつあります。

企業価値・物件価値双方の観点から、ESGに関する豊富な知見と多くの支援実績があるパートナーを選び、ESG経営の構想からその実現までを一貫性をもって推進することが、物件価値・企業価値の向上につながります。