M&Aデューデリジェンス

ソリューション

M&AをITとオペレーション起点で読み解くデューデリジェンス

M&Aの意思決定では、事業計画と企業価値評価の前提が実態と整合しているかが鍵となります。その実態は、多くの場合、事業を支えるIT基盤やオペレーションに表れ、M&A後の事業分離・移行可否を左右する重要な要素です。特に近年増加しているカーブアウト案件では、分離の可否や追加投資、移行期間の見極めが、事業計画や取引条件を大きく左右します。
アビームコンサルティングは、こうしたITとオペレーションを中核に、必要に応じて人事、契約、資産も含めて、実態に根ざした論点と対応策を整理します。併せて数値インパクトまでを可視化し、財務の検証も同時に行うことで、意思決定に必要な判断材料を一体で提供します。

背景

ポートフォリオ再編が進む中、カーブアウトにともなう分離と運営の難しさが企業価値と取引条件を左右する

近年、ポートフォリオ再編の進展により、カーブアウトをともなうM&Aが増加しています。カーブアウトでは、事業を支える業務プロセスやIT基盤が売り手側に依存しているケースが多く見られます。その結果、カーブアウト後にサービス停止やコスト増、ガバナンス不全といった課題が顕在化しやすくなります。こうした課題は事業計画の下振れや追加投資の発生につながり、最終的には企業価値や取引条件に直結します。

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課題

ITとオペレーションの実態を踏まえないと、投資額とコストの見立てを誤り、事業計画と企業価値評価の前提に乖離が生じる

問題点

  1. 分離の可否と難易度の見極めが遅れると、追加投資と移行期間の見立てが後から変わり、スケジュールとPMI(統合後の管理)計画が手戻りし、意思決定と初動が遅れる
  2. 依存関係の把握が浅いと、TSA(移行サービス契約)の要否や代替策の判断が遅れ、Day1オペレーションの停止、品質低下、追加対応が発生し、現場負荷が急増する
  3. 運営実態の裏付けがないまま評価すると、事業計画の前提と企業価値レンジがぶれ、価格と取引条件に反映できず、PMIの優先順位と投資配分が曖昧になる

アプローチ

M&Aの状況に応じて、ITとオペレーションを起点に、人事、契約、資産を含む論点を横断的に現状把握し、Day1オペレーションと移行後運営の全体像を設計します。特にカーブアウトなど分離をともなう案件では、分離要件と依存関係を早期に可視化し、TSA要否、移行期間、追加投資、分離コスト、スタンドアロンランコストの見立てをレンジで提示します。事業継続性の確保と価値影響の観点から重要論点を検証し、価格、取引条件、体制、スケジュールへ反映します。さらに、影響を事業計画の主要ドライバーに接続して定量化し、財務評価と整合させることで、確度の高い意思決定を支援します。

特長

  • Day1オペレーションと移行後運営を早期に具体化

    売り手依存領域とカーブアウト対象の範囲を区分し、ITとオペレーションを中核に人事・契約・資産などの依存関係を整理します。TSA要否、移行期間、追加投資、体制要件をレンジで示し、取引条件とPMI初動の合意形成を支援します。

  • ITオペレーションを含むリスクと投資論点を可視化

    IT基盤からアプリケーション、データ、連携、インフラまでを業務影響と併せて整理し、事業継続性と収益性に影響するITリスクと投資論点を特定します。可用性、セキュリティ、技術負債、体制のボトルネックを優先度付きで提示します。

  • 運営実態を数字に接続し意思決定へ反映

    ビジネスデューデリジェンス、財務デューデリジェンス、バリュエーション支援を実施し、ITとオペレーションの論点を前提に反映。事業計画の主要ドライバー、コスト、投資、運転資本に落とし込み、企業価値と取引条件の判断材料として提示します。

カーブアウト・デューデリジェンス

カーブアウトにともなうITとオペレーションの分離実態を起点に、分離後の事業運営が成立するかを検証します。分離範囲や移行条件、追加投資やコストの影響を整理し、価格・契約条件やDay1判断に使える形で論点を可視化します。

具体的には、カーブアウト対象のTSA要否や移行ステップ、分離コスト、スタンドアロンランコストをレンジで把握し、事業継続性と価値への影響を整理します。
これにより、分離後の事業運営に関する不確実性を低減し、価格・契約条件やDay1オペレーションに関する判断を可能にします。

ITデューデリジェンス

IT基盤と業務プロセスの関係性を俯瞰し、事業継続性やコストに直結するリスクと投資論点を整理します。分離・統合の難易度や技術的制約を踏まえ、実行可能性を前提とした判断材料を提供します。

具体的には、基幹システムやインフラ、アプリケーション、データ、外部連携の構成を整理し、現行ITの全体像と依存関係を可視化します。そのうえで、分離・統合にともなう改修や再構築の要否、技術負債やセキュリティ、運用体制の課題を評価し、追加投資や移行コストをレンジで把握します。
これにより、IT起点のリスクと投資論点を踏まえ、実行可能性を前提とした現実的な意思決定を可能にします。

ビジネスデューデリジェンス、財務デューデリジェンス、バリュエーション支援

ITとオペレーション起点の論点を踏まえ、ビジネス、財務、バリュエーションを一体で検証します。分析結果を企業価値や取引条件の判断に直結する形へ整理し、価格交渉から契約、Day1準備までを一連のプロセスとして支援することで、意思決定の質を高めます。

1. ビジネスデューデリジェンス
市場・競合・顧客の実態から成長余地と収益力の源泉を見極めます。売上、粗利、稼働率、単価など主要ドライバーを分解し、事業計画前提の妥当性を検証します。ITとオペレーションの制約を踏まえ、成長シナリオの実現可能性とリスクを整理します。

2. 財務デューデリジェンス
正常収益力、運転資本、ネットデットなどを整理し、価格調整の前提を明確化します。追加投資や移行コスト、スタンドアロンランコストを織り込み、意思決定に資する将来見通しに反映します。

3. バリュエーション支援
前提とシナリオを設定し、企業価値レンジと感度を算定します。制約や追加投資、移行期間を反映したレンジを提示し、条件交渉やPMI初動の検討につなげます。

これにより、企業価値と取引条件を現実的に見極め、価格交渉・契約・Day1準備の判断を可能にします。

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