アビームコンサルティングは現在、DXを加速させるため、グローバルで事業を展開する企業のCoE(センター・オブ・エクセレンス)組成を支援している。タイには自動車、消費財といった多くの製造業が集積していることから、まずはこうした産業において、グローバルで機能するCoEの組成事例を創出していくことが重要だと考えている。
そのうえで、先行する日本のノウハウをタイにもたらすだけでなく、タイで生まれた成果をベストプラクティスとして体系化し、日本やヨーロッパ、アメリカへと展開していく。こうした循環を通じて、タイをグローバルまたはリージョンに対する戦略的なリソースプールとして位置づけ、その機能強化を図っていきたい。
現在、タイの拠点には約500名のプロフェッショナル人材が活動している。多様な人材の専門性を掛け合わせ、その力を最大限に活かすことで、日本をはじめとするさまざまな地域のクライアントに対し、継続的かつ付加価値の高い支援を提供していく。
こうした取り組みを段階的に積み重ねることで、最終的にはタイ拠点をビジネスモデルやテクノロジーに革新をもたらすイノベーション拠点へと発展させたいと考えている。タイに進出するクライアントに対し、新たなビジネスモデルの構築や、先進テクノロジーの導入を支援することで、継続的な価値創出に貢献していく。
データやAIは、そうした場で注力すべき代表的なテーマといえる。すでに日本のヘッドクォーターからは、これらのテーマに関する成功事例が発信されているが、日本以外の拠点からも成果の発信を目指す。
こうして、単にクライアントのプロジェクトを受け身でサポートするのではなく、将来像を共に描きながら、新しい価値をプロアクティブに提供する共創パートナーとしての存在感をさらに高めていきたい。その実現に向けて、私が何より大切だと考えているのは、やはり「人材」である。
私自身、人材育成において大切にしている考えの一つが、「失敗は一時的なものにすぎない」ということだ。
新しい挑戦には、必ず不確実性が伴う。だからこそ、失敗を恐れて立ち止まるのではなく、その経験から何を学び、次にどう生かすかが重要になる。実際、私自身もこれまで多くの挑戦を重ね、その過程で学び続けてきた。
だからこそタイオフィスでも、メンバー一人ひとりが自ら考え、挑戦し、成長していける組織でありたいと考えている。そうした積み重ねが、クライアントに対してより大きな価値を生み出し、タイを日本、アジア、そしてグローバルをつなぐ戦略的な拠点へと進化させていく原動力になると信じている。
そして今後も、タイから新たな価値を発信しながら、クライアントとともにグローバルでの成長に挑み続けていきたい。