【消費財業界向けテンプレートを活用したクイックな導入】
アビームコンサルティングの豊富な消費財業界向けのSFA導入事例をベースに作り上げた消費財業界向けテンプレートを活用し、プロジェクト開始からわずか3カ月という短期間で一事業においてトライアル利用を開始。
その後も事業ごとのビジネスモデルの違いを踏まえつつ、順次各事業への展開と導入済事業への定着化のための取り組みを並行して実施しており、2025年度中には全社導入が完了予定。早い段階でのデータの蓄積と、定着にあたっての課題の洗い出しができたことが、各事業への展開における非常に大きなポイントとなった。
【現場に密着した定着化の草の根運動】
一方で、改革の実現にあたっては、トップダウンでのメッセージ発信だけではなかなか現場の営業担当者にまでその意図や目的が伝わらないという問題があった。
そのため、各組織の有志を募って推進組織を立ち上げ、SFAツールの活用方法の伝達や改善のためのアイディアの検討を一体となって実施。検討結果を持ち帰って、旗振り役として現場に発信してもらうことで、ボトムアップでの浸透を実現した。
【システム導入だけでなく、業務標準化と組織改革も一体となった推進】
単なるデジタル化に留まらず、DXを実現するため、事業ごとにばらついていた業務の効率化や標準化を実施。また、業務の標準化や事業横断での営業戦略の策定にあたっては、データという土台をもとにして、横ぐしを通して営業改革を推し進める組織が不可欠であることをプロジェクト発信で具申。その結果、2025年度からはDX推進部内に営業DXとデータドリブンを事業横断的に推進する組織が新設され、変革のスピードをさらに加速させていく。
【科学的で"勝てる"データドリブンの営業モデルへの変革】
変革は営業モデルそのものにも及び始めている。これまでの自社の都合や思惑を押し付けるような提案ではなく、外部データを活用した客観的で説得力のある「勝てる」提案ができるように、外部データと内部データを掛け合わせて分析できるようなデータ基盤の整備に着手している。
分析のスキル向上やKPIマネジメントの概念の浸透など、クリアすべき課題は多いものの、営業モデルの変革に向けて一歩ずつ着実に前進している。