長期ビジョンの実現性にこだわり、全本部が自組織を超えて横断テーマについて議論を尽くす自律・自走型の計画策定を支援
長期ビジョンの実現性にこだわり、全本部が自組織を超えて横断テーマについて議論を尽くす自律・自走型の計画策定を支援
経営/事業上の課題
課題解決に向けたアビームの支援概要
支援の成果
住商メタルワン鋼管株式会社は、2019年に住友商事グループとメタルワングループが国内の鋼管・配管機材事業を統合し設立された国内最大の鋼管専業商社である。全社ビジョンとして、2030年長期戦略と、2021年度~2023年度の中期事業計画を策定し、業績面では鉄鋼製品市況の上昇などもあり業績好調であった。しかし、全社ビジョンに掲げる事業構造改革が進んでいない状況だった。加えて、中期事業計画と各事業活動が直結せず、長期・中期事業戦略骨子策定当時志向していた、統合前の組織が連携して新市場や新サービスを形にする“真の融合”も道半ばであった。
そこで、長期事業戦略として掲げた将来像を実現に向けて、長期ビジョンの方向性を踏襲しつつ、2024年度~2026年度の中期事業計画からのステップアップとして、戦略骨子だけではなく実効性をともなうアクションとKPIの紐付け、中期事業計画を軸にガバナンスを利かせる組織構築を目指した。加えて、デジタル・サービス型のビジネスアイディア、サステナビリティなどの全社課題に営業/非営業部門を関連付け、推進可能な体制構築強化を図ることを目的に、アビームコンサルティングをパートナーに、2024年度~2026年度の中期事業計画の策定を実施した。
プロジェクトでは、分科会を組成し、経営合宿による本部横断の議論も重ね、経営改革に向けてやりたいこと・やるべきことを合意した。
アビームコンサルティングが、本部間の意見相違や、経営と現場感の認識相違を解消する橋渡し役を担い、本部横断の課題と論点設定・仮説を提示したことで、今回初めて本部横断で「未来を考える」場づくりができた。社長・副社長・本部長・副本部長など経営幹部のみならず、部課長クラスの次世代リーダーを交えたチーム編成とし、策定した中期事業計画を、実際に自ら実現していくことを常にイメージしながら議論を積み重ねたことが重要成功要因となった。
参加メンバーは各本部の現場を経験した経営企画メンバーが多く、全体をファシリテーションする事務局の機能も重要であった。各本部の検討が停滞したり、本部間の擦り合わせがうまく進まない場面では、事務局を担うアビームコンサルティングのコンサルタントが時にけん引役として、時に緩衝役として、「本部主導の中期事業計画策定」を前に進めることができた。
戦略策定にとどまらず、計画を実現するための経営管理の仕組み・KPI設定や、現場レベルで動ける具体的なアクションプランの取りまとめに伴走したことで、新年度開始時点から継続的に改革施策が動き始める中期事業計画を実現した。単にフレームワークを提供して丸投げするのでなく、コンサルタントが設計して一方的にレポートするのでもなく、各本部内のKPIやアクション検討にも一メンバーとして同席し、膝詰めの議論を実施した。
また、中期事業計画に掲げる戦略・施策を練り上げるために、統合前から各本部が持っていた強みや課題を改めて棚卸しして相互理解し、本部間で何を持ち寄れば競争優位を築く新規ビジネスが立ち上がるのかを、妥協することなく、幾度となくアイディアを出した。こうした議論を経たことで、本プロジェクトを推進する過程でも、統合の効果を更に一歩進めることに寄与した。
アビームコンサルティングからは徹底した伴走型の支援や的確なファシリテーションを提供してもらい感謝しております。
策定した中期事業計画を一つ一つ着実に実行に移していきます。
住商メタルワン鋼管株式会社
常務執行役員 経営企画室長
平野 竜一郎氏
Customer Profile
2024年8月23日
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