2024年7月29日
2024年7月29日
アビームコンサルティング株式会社(以下、アビームコンサルティング)は、文部科学省が提供する学習者用デジタル教科書(以下、デジタル教科書)等の利活用推進に向けた実証事業を実施したことをお知らせします。
文部科学省では、GIGAスクール構想を背景に、教育現場へのデジタル教科書の配布を広げています。デジタル教科書の利活用を通じて、「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実し、「主体的・対話的で深い学び」を実現することを目指しています。
教育現場のICT化が加速する一方で、デジタル教科書の効果的な活用事例やナレッジ共有が行き届いておらず、デジタル教科書を十分に利活用できていないという課題がありました。
そこで、アビームコンサルティングは、デジタル教科書を利活用した授業モデルの創出とその全国展開を目的に、全国10カ所の小中学校と連携し、デジタル教科書を始めとするICT機器等を利活用した効果的な指導に関する実証事業を行いました。
具体的には、実証事業全体の計画策定、大学教授ら有識者の選定及び実証校とのマッチング、関係者との協議を通じた授業モデルの考案、実証校における授業モデルの実践、授業のモニタリングや事後アンケートの実施とその取り組みから得たデータの分析による効果検証、授業モデルの共有を実施しました。
本事業の結果、デジタル教科書等の効果的な活用によって、従来の「教師による一斉型の授業」から、子供達が自ら学び・教え合う「主体的・対話的で深い学び」への転換が促されることを改めて明らかにするとともに、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた、実用的な授業モデルを創出しました。本授業モデルの実践において、教師が示した課題に対して、デジタル教科書が有する「書込み機能」や「付箋機能」、「音声機能」など各種機能を子供達が自由に使い、画一的ではない各々のアプローチで答えに辿り着く様子や、時間や距離の制約を超え、クラスが一体となり教え合い、学び合う姿が見られました。また、授業モデルを、全国の教育委員会(約1,800の都道府県・市町村)及び小中学校(約3万校)の教員に向けて、事例集や動画の形式で発信することで、教育現場の理解増進を図り、デジタル教科書の利活用促進に寄与しました。
本事業において、アビームコンサルティングは、元教育委員会職員や教員免許保有者など、教育分野の知見を有する人材にて支援体制を構築し、過去の豊富な支援実績から形成した有識者との人的ネットワークや、高精度の効果検証に資する仮説設定やデータ分析のノウハウを活用しました。なお、さらなる利活用促進に向け、全国の都道府県教育委員会と連携し、デジタル教科書の利活用に関する教員研修の実証事業を行うなど、学校と教育委員会の両面から支援を継続しています。
今後もアビームコンサルティングは、豊富なコンサルティングサービスや専門的な業界知見を通じて、国や官公庁が抱える課題解決に貢献していきます。
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