2014年4月30日
2014年4月30日
アビームコンサルティング株式会社
アビームコンサルティング株式会社(代表取締役社長 岩澤 俊典、東京都千代田区、以下 アビームコンサルティング)は、仙台市と共同でアセットマネジメントシステムの国際規格ISO55001※1に準拠した内部監査プログラムを開発し、同市の下水道事業の管路部門による国内初のISO55001認証取得をサポートしたことを発表します。
高度成長期以降、集中的に整備された日本の社会インフラは近年急速に老朽化が進んでおり、これらの維持・管理に関する課題は日々目に見える形で迫っています。一方、地方自治体は財政の悪化や職員の減少などの課題に直面し、維持管理や更新の効率・省力化が急務となっています。また、急速に進む少子高齢化や人口減への対応や、大規模な自然災害への対応などを想定した国土強靭化への取組みも求められています。このような背景のもと、政府による骨太の方針においては「新しく造ることから賢く使うことへ」のシフトが示され、効率・効果的な運営のため、民間の提案を大胆に取り入れながら総合・広域的なアセットマネジメント※2の推進を目指すことが盛り込まれています。
仙台市の下水道事業でも、施設の老朽化に伴う維持管理や更新事業の増大と多額の費用の発生が見込まれるなかで、下水道使用料などの経営資源の減少が予想されていました。そこで仙台市は平成20年からアセットマネジメントを導入し、それを実行するためのマネジメントシステム(方針、目標、リスクや投資判断などの基準、業務プロセス等からなる事業運営の仕組み)の整備を進め、平成25年度より本格的な運用を開始しました。そして、国土交通省の「下水道分野におけるISO55001適用ガイドライン検討委員会」の取組みとして実施された認証審査※3を受け、平成26年3月に国内で初めてISO55001の認証を取得しました。
ISO認証の取得は規格の解釈から要求事項の整理、マニュアル作成や記録の整理など、取り組むべき内容が複雑かつ多岐にわたります。また、アセットマネジメントは関わるステークホルダーと各業務で取り扱う情報量が多く、自治体や企業が自力で認証を取得するには一定の労力と時間を要します。これまでアセットマネジメントのコンサルティングを多く経験し、ISO55001の規格制定にも関わった当社のコンサルタントが、仙台市の認証取得に係る実務負担の軽減とアセットマネジメントの向上を支援しました。今回は世界で新たにISO55001が発行されるタイミングでもあったため、仙台市とアビームコンサルティングは、“ISO55001の要求事項に現状どれだけ合致しているか”を評価する「成熟度診断ツール」、マネジメントシステムを更に向上させるための「内部監査プログラム」などを共同で開発しました。
アビームコンサルティングは、仙台市における実績を活かし、今後拡大が予想される他の地方自治体やインフラ企業などに対してこれらのノウハウを用いたサービスを展開する予定です。
アビームコンサルティング株式会社について
アビームコンサルティングは、アジアを中心とした海外ネットワークを通じ、それぞれの国や地域に即したグローバル・サービスを提供している総合マネジメントコンサルティングファームです。戦略、 BPR、IT、組織・人事、アウトソーシングなどの専門知識と、豊富な経験を持つ約 4,700 名のプロフェッショナルを有し、金融、製造、流通、エネルギー、情報通信、パブリックなどの分野を担う企業、組織に対し幅広いコンサルティングサービスを提供しています。
ホームページ:https://www.abeam.com/jp/
本件に関するお問い合わせ先
アビームコンサルティング株式会社
経営企画グループ コーポレート・コミュニケーションユニット
マネージャー 樺澤わかな
TEL:03-6700-8227、080-2003-1833 FAX: 03-6700-8145
E-mail: wkabasawa@abeam.com
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