ルーム・トゥ・リード支援先訪問レポート

2019.3 Cambodia

 訪問先  Smach Primary School、カンボジアの公立学校


アビームコンサルティングは、2018年にカンボジアへ企業寄付をしており、建設された図書館・図書室と、視察先の小学校で行われている識字教育プログラムの実施内容を見学しました。

 小学校では、カンボジアの公用語である、クメール語の授業(Grade 1のクラス)を視察しました。クメール語はアルファベットではなく、数多くの母音と子音によって組み合わされた特有の文字を使用しています。クメール語は複雑で難しい、と感じるは日本人だけではなくカンボジア人にとっても同様のようで、Grade 1の生徒となるとよりハードルは高くなります。

そんな複雑で難しいクメール語をできるだけ易しく勉強できるよう、RTRでは以下3つを主な取り組みとして実施しています。

①教科書の品質向上:母音と子音の区別がつきやすいよう赤色で母音単体を示し、それに子音を組み合わせるとどのような文字になるのかを視覚的に明示するような構成となっています。RTRが実施してきたクメール語教育のプラクティスの中で成果がでた要素が組み込むことで教科書の品質向上を実現し、RTRによって見直された教科書はカンボジア全土の公立学校で使用されています。

②教員トレーニング:指導方法に工夫で子供たちの学習を促進しています。ある文字を学ぶ際、以下3つの段階的な反復学習を行うことで内容の定着を促していました。

③学びやすい環境づくり:低学年のクラスということもあり、集中力が持続するよう数分に一回体と声を使ったアクションでこどもたちの注意をひきつける、といった工夫がみられました。

RTRが実施する読み書き能力育成プログラムは、着実に成果を出すことのできる内容であり、アビームが支援した意義を十分に感じられました。また案内してくださった現地のRTRスタッフ・校長先生・クメール語の先生みんなが等しく教育の重要性を理解し、情熱をもって指導していることが視察の節々から伝わってきて、そのようなプロフェッショナルの人々に僅かでもサポートできていることに強く喜びを感じました。
 

RTR_Cambodia
授業を視察させていただいたGrade1の生徒と職員の方

 

2018.6 Sri Lanka

 訪問先  Rathmale Thissa School、Athungama Primary School、スリランカの公立学校


アビームは、2016年にスリランカへ企業寄付をしており、建設された図書館・図書室と、視察先の小学校で行われている識字教育プログラム・女子教育プログラムの実施内容を見学しました。

現地滞在1日目は女子教育プログラムを視察しました。

Rathmale Thissa Schoolに到着した時、女子生徒向けのライフスキルトレーニングのセッションが始まるところでした。校庭の隅にソーシャルモービライザーと呼ばれる女性を囲むように20名近くの女子生徒が椅子を丸く並べて座っており、壁に貼られた紙には学ぶことのポイントが手書きで書かれていました。

ライフスキルトレーニングでは生徒たちが自分の道を切り開いて自立して生活を送っていくために必要なスキルを磨いているとの説明がありました。意思決定、問題解決、ストレスや感情のコントロール、自己認識、共感、対人能力などを磨くため、セッションでは毎回異なるテーマを設けているとのことです。

視察当日のテーマはコミュニケーションテクニック。ソーシャルモービライザーがポイントを説明した後、生徒たちは伝言ゲームをやって実際にコミュニケーションの難しさを体験しました。

RTRの女子教育プログラムでは生徒たちが数年後の自分を想像できそうな、大学卒の教育を受けた20代、30代のロールモデル兼相談役である女性がRTRからトレーニングを受けソーシャルモービライザーとなって生徒を支援しています。

現地滞在2日目は識字教育プログラムを視察しました。

Athungama Primary Schoolに到着後、まずは2年生(6-7歳)の国語(シンハラ語)の授業にお邪魔しました。この授業で使用されている教科書・先生の教本の作成にはRTRが関わっており、先生に対する授業の進め方の研修もRTRが行っているそうです。

訪問した日は子音「」(kh)の文字を学ぶ授業でした。授業は、教科書に記載されているワークへの取組みや先生が出すクイズを中心に、生徒が自分で考えながら能動的に学ぶ、という授業形式で進められていました。

ワーク中には、分からない子がいると、同じ班の別の子が教える様子や、先生の質問に積極的に挙手する様子も見られました。

今回の現地視察を通じて、アビームが支援したお金がどのように使われ、役に立っているのか、ということを実際に見ることができました。

現地へ赴く前は、RTRの支援が地域の方や学校全体を巻き込んだものだとは知らず、学校で生徒・先生だけでなく、保護者の方々、地域の方々など、たくさんの方から感謝の言葉をいただく中で支援のインパクトを実感しました。
 

Srilanka
女子教育プログラムで生徒たちがソーシャルモービライザーと学んでいる様子

 

2016.11 Cambodia

 訪問先  Krachab Primary School、Hun Sen Tbeng High School、カンボジアの公立学校

 
アビームは、2015年カンボジアへ企業寄付をしており、今回、その寄付の効果を確認することを目的に現地の学校を視察しました。
 
小学校では、寄付を基に学校内に図書室が建設され、RTRの識字教育研修を受けた教員が授業をしていました。子どもたちと一緒に国語の授業を受けたり、図書室で本を読んだりして、どのように寄付が活用されているかを体験しました。
 
高校では、女子生徒による勉強クラグ(相互教育)や地域の未就学児への本の読み聞かせに参加しました。女子生徒の積極的で前向きな取り組みは、日本の生徒も見習うべき物があると感じました。
 
今回の訪問では、生徒の親、地域のコミュニティの方とも情報交換をすることで、教育プログラムの成果を肌で感じることができました。
 
rtr
アビームの支援の図書室を利用する子どもたちとの交流

 

2015.11 Vietnam

 訪問先  Đồng Thịnh Primary School、Điềm Mặc Primary School

 
第3回目の現地視察として、アビームの初回企業寄付※先であるベトナムを訪問しました。
 
訪れた2つの小学校では、読み聞かせの授業の様子や、カラフルで居心地がよい図書館の様子を視察しました。子供達が競うように図書館へ向かう姿、楽しそうに本を囲む姿を見て、支援の効果を実感することができました。
 
教員・現地政府関係者へのヒアリングでは、RTRの支援の効果を最大限に活かすためには地域の理解と協力が欠かせないこと、地域の理解を深めるために親を巻き込んだ討論会など様々な活動をしていることを知りました。
 
今では読書の重要性が認識されるようになり、子供たちの「読む能力」や「ベトナム語のレベル」が大幅に向上するといった効果が出ているそうです。
※初回企業寄付は2008年
 
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歓迎の舞を披露してくれた子供たち

 

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支援先の小学校で熱心に授業を受けている様子

 

2014.12 Nepal

 訪問先  小学校、Community School、ルーム・トゥ・リード ネパールオフィス

2回目の訪問先として訪れたのは、創設者のジョン・ウッド氏がRTRの創立を思い立った地、ネパールです。

アビームの支援先の小学校の訪問、女子教育プログラム奨学生との面会、RTRネパールオフィスの訪問と、さまざまな場面で支援の様子やその成果を確認しました。

印象的だったのは、現地スタッフが誇りを持って子供達の支援に取り組んでいた様子です。彼らの情熱により支援プロフラムが運営されていることを実感することができました。

 

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アビームの支援により建設された小学校
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支援先の小学校で子供たちと現地スタッフ
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奨学生とご家族、先生方と記念撮影
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オフィスにて現地スタッフと記念撮影

 

 

2013.10 Vietnam

 訪問先  幼稚園、小学校図書室、ルーム・トゥ・リード ベトナムオフィス

 
2008年より続く支援活動の中で、初めての訪問先となったのがベトナムです。
 
アビームの支援で建設された幼稚園、小学校図書室を訪問し、施設や授業の見学、教育プログラムへの参加などを通じて、子供たちや先生方と交流しました。
 
支援先に実際に足を運ぶことで、日本とは異なる教育習慣、RTRによる活動の実態やその成果などを自分たちの目で見て、肌で感じることができました。
 
 
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支援先の幼稚園にて鯉のぼりをプレゼント

 

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子どもたちと一緒に、折り紙で飛行機を作成

 

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図書室で行われた学習プログラムに参加
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Asia Regional Director Jon氏と記念撮影

 

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