このように注目されるweb3の代表的なユースケースの一つとしてDeFiがある。DeFiとは、Decentralized Financeの略で、取引所や銀行といった中央集権的な金融仲介者に頼らず、ブロックチェーン上のスマートコントラクト(ブロックチェーン上で契約を自動的に実行する仕組み)を利用する分散型金融サービスのことである。
従来型の金融(Centralized Finance)では、例えば銀行が利息をつけてユーザーからお金を預かり、資金需要者への貸し出し(預金/融資)や、他国通貨との交換(外国為替)などのサービスが提供される。これをブロックチェーン上のユーザー同士で行うのがDeFiである。
例えば為替であれば、暗号資産保有者がDEX(Decentralized Exchange:分散型取引所)の流動性プールといった巨大な両替機のような場所にビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)をペアにして暗号資産を預け、借りたいユーザーは、この両替機にBTCを入れてETHを受け取るという仕組みである。この時に発生する手数料を、暗号資産を預けたユーザーで分配するというのが基本的な仕組みになっている。
中央集権的な仲介者がいないため、業務コストや取引手数料が安いことや、誰でも参照可能なスマートコントラクトに基づき運営されるため、取引の透明性が高いことなどのメリットから、2021年11月時点で、このDEXには約20兆円分の暗号資産が預けられており、今後もますます拡大していくと考えられる※5。
また、DeFiは近年、単純な暗号資産における金融機能の提供に限らず、例えばNFTを預けることにより利息を得るNFT-Fiや、ブロックチェーン技術を利用して作られたゲームで収益を得るGameFi(Play to Earnとも呼ばれる)などに発展を遂げており、web3全体のエコシステムにおける重要な一翼を担ってきている。