決算業務の属人化解消に向けた業務可視化・基盤構築サービス

ソリューション

「BlackLine」を基盤に決算業務を仕組み化し、意識変革を通じて改善が自律的に続く組織の実現を支援

決算業務が特定の担当者の経験や判断に依存している場合、業務品質の安定的な維持や継続的な改善の実現は困難になります。
アビームコンサルティングは、経理業務変革プラットフォーム「BlackLine」を運用基盤として活用し、暗黙知となっている業務や判断基準を可視化するとともに、マニュアルやナレッジといった知識・情報を継続的に更新・活用できる仕組みの構築を支援します。

さらに、プロジェクトの過程において、決算業務のあり方を担当者自身が主体的に考え、改善を「自分事」として捉えるプロセスを組み込むことで、意識と行動の自律的な変化を促します。

背景

決算業務の人依存という構造的課題に対する打ち手として求められる「決算業務の仕組み化」

近年、ガバナンス強化や内部統制の高度化、人的資本開示への対応などを背景に、企業を取り巻く環境は大きく変化しています。
こうした中、決算業務には正確性に加え、再現性・透明性・継続的な改善を組織として実現することが求められています。
また、働き方の多様化や人材の流動化が進むことで、特定の担当者に依存した業務運営は、事業継続や組織力の観点からリスクとなりつつあります。

こうした環境変化を受け、アビームコンサルティングでは、当社経理部門において、経理業務変革プラットフォーム「BlackLine」を決算業務の運用基盤として活用しています。
その中で、業務の属人化や離退職に伴うナレッジの喪失により、業務全体の構造や判断根拠が見えにくくなる課題が改めて認識されるようになりました。
経理・財務部門が安定的かつ持続的に価値を発揮し続けるためには、業務の不透明さを解消し、業務・判断基準を組織知として共有するとともに、知識・情報を継続的に蓄積・更新できる仕組みづくりが不可欠です。

課題

暗黙知依存と知識・情報の更新不全、改善意識の不足により、継続的な業務改善が組織に定着していない状況の改善

問題点

  1. 業務や判断基準が可視化・標準化されておらず、暗黙知に依存している:
    業務手順・判断基準が整理/文書化されていないため、担当者ごとの解釈に依存し、業務品質のばらつきや引き継ぎ時の混乱を招きやすい。
  2. 知識・情報を継続的に更新・蓄積する仕組み(基盤・ルール)が整備されていない:
    更新・蓄積を支える基盤や運用ルールがないため、情報が属人的・散発的に管理され、内容の陳腐化や更新漏れが生じやすい。
  3. 既存業務への慣れと属人性が強く、改善の必要性が自分事として腹落ちしにくい:
    現状に大きな不都合を感じにくく「なぜ変えるのか」を捉えづらいため、改善が後回しになり、継続的な改善活動が定着しにくい。

アプローチ

本アプローチでは、業務や判断基準の可視化を起点に、可視化した内容を基盤とルールによって継続的に更新できる仕組みを構築します。さらに、担当者自らが改善を推進できるよう、チェンジマネジメントまでを一貫して実施することで、属人化を防ぎ、改善活動を自律的に継続できる組織への変革を実現します。

Visualization:
業務や判断基準を洗い出し、タスクや業務手順を可視化することで、担当者に依存せず、関係者全体が業務の全体像を共通認識として把握できる状態を実現します。

Infrastructure:
マニュアルやナレッジ、関連情報を一元管理するシステム基盤と社内ルールを整備し、知識・情報が業務の中で継続的に更新・活用される仕組みを構築します。

Change Management:
プロジェクトを通じて、「業務をどう変えるべきか」を現場起点で検討し、担当者自身の気づきと納得を引き出すことで、主体的に改善へ取り組む行動変革を支援します。

特長

  • 業務・判断基準を可視化し、網羅性と粒度を整理

    業務や判断基準を洗い出し、タスクや業務手順を可視化することで、担当者に依存せず、関係者全体が業務の全体像を共通認識として把握できる状態を実現します。
    他社事例や業界標準業務との比較を通じて、決算タスクの網羅性やタスク粒度の妥当性を検証し、属人化や抜け漏れのない業務設計を支援します。

  • 知識・情報の更新を業務に組み込む基盤を構築

    「BlackLine」を運用基盤として、マニュアルやナレッジ、関連情報を一元管理し、知識・情報が属人的な努力に依存せず継続的に更新・活用される仕組みを構築します。

  • プロジェクトを通じて、業務変革を自律的に進められる組織へ導く

    プロジェクトを通じて、業務のあるべき姿を現場起点で検討し、担当者自身の気づきと納得を引き出すことで、改善を主体的に推進する行動変革を支援します。

業務・判断基準を可視化し、決算タスクの網羅性と粒度を最適化

業務の可視化では、まず業務を棚卸しし、決算業務全体の構造を整理することが重要です。現状業務を対象に、個人依存のタスクを含めて網羅的に洗い出し、タスクと業務手順を可視化します。併せて、タスク間の依存関係(親子関係)を整理することで、業務全体像をより明確に把握できるようにします。

そのうえで、作成した決算タスク一覧を、アビームコンサルティングがクライアントへの導入支援実績および自社運用実績を通じて蓄積してきた知見に基づく視点で突合・検証し、「網羅性(抜け漏れの有無)」および「粒度(適切な分解レベル)」の観点から検証します。
これにより、タスクの抜け漏れや粒度の不均一さに加え、付加価値の低い業務の存在にも気づけるようになります。さらに、業務・判断基準を整理するための業務マニュアルについても、標準的な形式を提示します。

知識・情報の更新を業務に組み込む基盤(BlackLine)と運用ルールを整備

知識・情報を継続的にアップデートするには、更新を支える基盤整備と、更新を促す運用ルールを両輪で回すことが重要です。

アビームコンサルティングでは、経理業務変革プラットフォーム「BlackLine」を運用基盤として、マニュアル、ナレッジ、証憑、承認履歴などの業務関連情報を決算業務と紐づけて一元管理し、必要な情報に迷わずアクセスできる環境を整えます。

BlackLineは、決算業務の進捗確認や承認といった業務進行と同時に、マニュアルや証憑などの業務関連情報を同一の業務フロー上で管理できるため、情報更新を追加作業ではなく標準業務として組み込める点が特長です。

併せて、運用を定着させるための社内ルールを整備します。アビームコンサルティングは、導入後の運用を見据えた観点から、実務に即したルール設計と定着化を支援します。当社経理部門における運用では、マニュアルを原則3か月ごとに見直し、「BlackLine」上で更新日時を管理する運用や、業務進捗・作業時間・レビュー状況をレポートで可視化し、決算業務を定量的に振り返るための分析観点を定義する運用です。さらに、業務関連情報の記録場所を「BlackLine」に集約することをルール化し、情報の分散や更新漏れを防ぎ、常に最新情報が参照される状態を維持します。
このように基盤とルールを組み合わせることで、知識・情報の更新が属人的な努力に依存せず、業務の中で自然に回り続ける仕組みの構築を支援します。

プロジェクトを通じて、改善を自律的に回し続けられる人と組織を育成

業務改革を一過性で終わらせず、プロジェクト後も主体的に改善を継続するには、担当者自身が「考え、納得し、行動する」経験をプロジェクトに組み込むことが重要です。

アビームコンサルティングでは、要件定義や実機検証を単なる作業工程ではなく、現状業務を見直し、改善の方向性を具体化する機会として位置づけます。
具体的には、要件定義で現状業務と課題を整理しながらTo-Be業務を描き、実機検証では想定した業務を実際に体感します。そのうえで、「設計に違和感はないか」「現場で回るか」といった観点から、実業務への適合性を担当者自身が判断できるように支援します。検証で得た気づきをもとに、どこを標準化し、どこを改善余地として残すかを整理することで、納得感と当事者意識を高めます。
さらに導入後は、レポートを用いて業務を定量的に振り返り、課題や改善ポイントを自ら考え続けられる状態をつくります。こうしたプロセスを通じて、「与えられた業務をこなす」状態から、「主体的に業務改善を推進する」状態へと意識と行動の変化を促します。

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