グローバル標準と日本固有要件対応を両立した会計領域改革 ――SAP S/4HANA®で実現する固定資産・設備投資・リース管理の刷新

株式会社LIXIL
事例
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  • 財務会計/経営管理
株式会社LIXIL

株式会社LIXIL(以下、LIXIL)は2011年のトステム、INAX、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリアの5社統合後、システム基盤の統一・グローバル標準化を段階的に進めてきた。国内拠点については、経営管理一元化・業務効率化を目的に、SAP S/4HANA®を活用した共通基盤への統合を推進し、これまでに入出庫、販売請求、債権債務、原価計算、決算プロセスの標準化を実現してきた。
こうした取り組みを背景に、今回の固定資産システム刷新では、SAP S/4HANA®標準を最大限活用するFit to Standardのコンセプトのもと、固定資産管理・設備投資案件別管理・リース管理領域の刷新に着手している。アビームコンサルティングは、業務設計や運用定着、関係部門の合意形成まで含めた一連の会計領域の改革を総合的に支援している。

経営/事業上の課題

  • グローバルで会計標準化が進展する一方、固定資産・設備投資案件別管理・リース管理領域の標準化は未達成
  • 固定資産・設備投資案件別管理・リース管理を支える基幹システムの老朽化
  • 2027年4月から強制適用される新リース会計基準への期限内対応が必須

課題解決に向けたアビームの支援概要

  • グローバル標準化を前提としつつ、日本固有の会計・税務要件にも過不足なく対応可能な業務設計の構築
  • SAP S/4HANA®標準機能を最大限活用したFit to Standardによるシステム導入の推進
  • 他プロジェクトで培ったSAP Contract and Lease Management for SAP S/4HANA®導入ナレッジの活用

支援の成果

  • FI-AAおよびSAP Contract and Lease Management for SAP S/4HANA®の標準機能を最大限活用する高難易度の要件定義を完遂
  • 償却資産税申告の自動計算および全面電子申告化を実現する見通しを確立(Excel・紙運用を廃止)
  • 事業別に分断されていた設備投資案件別管理の業務・システムの標準化を設計・推進

グローバル標準化と日本独自要件対応を短期間で両立させるシステム導入

LIXILは国内外に多くの法人を有し、グローバルでの業務・システム標準化をSAP S/4HANA®標準を軸に進めてきた。一方で、事業別に異なるシステムを利用していたことで、業務は各法人・各事業固有のものとして分断されていた。
これを解消すべくプロジェクトが開始され、アビームコンサルティングは2014年より支援を行ってきたが、スコープの大きさや要件の複雑さから、推進難度の高いプロジェクトとなっていた。
特に国内法人の固定資産管理・設備投資案件別管理・リース管理領域では、会計・税務の両面で複雑な日本独自要件への対応が求められると同時に、システムの老朽化も進行しており刷新が急務であった。
さらに、2027年4月からの新リース会計基準強制適用という外的要因も重なり、短期間での確実な導入が求められていた。
こうした背景から、FI-AAおよびSAP Contract and Lease Management for SAP S/4HANA®の導入実績を有するアビームコンサルティングが、2025年より同領域の導入支援を開始している。

日本主導で培ってきたFI‑AAおよびSAP Contract and Lease Management for SAP S/4HANA®導入知見を活かしたプロジェクト推進

アビームコンサルティングは、SAP S/4HANA®を用いたグローバルでのシステム刷新プロジェクトを多数手がけてきた。
これらの経験を活かし、LIXIL海外法人のSAP S/4HANA®導入プロジェクトと必要十分な連携を図りながら、国内法人における入出庫・販売請求・債権債務・原価計算・決算プロセスの業務・システム標準化を推進してきた実績を有している。
加えて、アビームコンサルティングはリース管理およびリース会計基準に関する知見を強みとしており、SAP Contract and Lease Management for SAP S/4HANA®の導入を日本拠点主導で先行実施してきた。
その中で、導入ナレッジの体系化・集中的な管理に加え、プロジェクトメンバー間の緊密な連携を可能とする体制を整備していた。
単なる導入実績にとどまらないバックアップ体制を構築していたことにより、国内法人42社同時稼働という高難度のプロジェクトに対しても、手厚い体制での対応を実施。
また、SAP Contract and Lease Management for SAP S/4HANA®についてはテンプレート化を推進しており、検討・ドキュメント整備にかかる工数を削減し、クライアント独自要件への対応に工数を集中できた。

業務効率化・標準化を通じた根本課題の解決につながる業務・システム要件定義

固定資産管理・設備投資案件別管理領域における多数のプロジェクトで培った、SAP S/4HANA®標準を最大限活用するFit to Standardでの業務・システム要件定義の知見と、2014年以降10年以上にわたりLIXILと伴走してきた経験によるクライアント理解を背景に、業務要件とシステム標準の適合可否を見極めるハイレベルなFit&Gapを推進した。
その結果、単なるシステムの機能追加や改修にとどまらず、業務効率化・標準化といった経営の根本課題の解決につながる業務・システム要件定義を完遂している。
リース領域については、アビームコンサルティングが推進するテンプレートを活用することで、課題発生を頻発させない安定したプロジェクト推進を実現している。
2027年4月の新リース会計基準適用に合わせ、FI‑AAおよびSAP Contract and Lease Management for SAP S/4HANA®を用いた固定資産管理・設備投資案件別管理・リース管理領域のシステム稼働を予定しており、プロジェクトは順調に進行している。
新リース会計基準対応に加え、償却資産税申告の自動計算・全面電子申告化(Excel・紙運用の廃止)が実現する見通しとなるなど、現場業務の負荷軽減にも寄与する刷新となっている。
今後は、稼働後の安定運用を見据えながら、会計データのさらなる利活用や業務高度化を通じて、経営判断の迅速化と継続的な業務改革を推進していく。


アビームコンサルティングさんには2014年より参画いただき、会計業務・システム双方の改革に伴走いただいております。
固定資産管理・設備投資案件別管理・リース管理では、弊社独自の文化やSAP周辺システムを理解した上でトータルで最適なソリューションをご提案いただき、S/4HANA標準機能を最大限活用しながらグローバル標準化・日本固有要件への対応いただいております。弊社はIFRS16号適用済ですが、2027年度以降の新リース会計基準適用に向けた日本固有の課題に対しても、他社事例やテンプレートを活用した提案をいただき、感謝しております。
稼働までは道半ばではございますが、難易度が高い要件定義を無事完了し、大きな遅滞なく進められているのはアビームコンサルティングさんの真摯で前向きな強い推進力のお陰だと思っています。内製化を目指す弊社の状況も理解し、最小限の人員構成で最大限の成果を発揮いただいています。
引き続き、プロジェクトとして一体となり、稼働までご支援お願いします。そして更なるフレキシブルなご提案もお待ちしております。

Japan FSSC CoE本社営業決算G固定資産管理チーム
チームリーダー
中谷勝氏

Japan FSSC CoE本社営業決算G固定資産管理チーム チームリーダー 中谷勝氏

Customer Profile

会社名
株式会社LIXIL
所在地
東京都品川区西品川一丁目1番1号大崎ガーデンタワー24F
設立
昭和24(1949年)年
事業内容
製造業(建築材料、住宅設備機器等)
資本金
68,530百万円
株式会社LIXIL

2026年3月26日

専門コンサルタント

  • 山田 紀夫

    Principal インダストリアル クラウドプラットフォームビジネスユニット長
  • 米納 哲郎

    Principal
  • 山本 貴宣

    Principal
  • Toshihide Otani

    大谷 俊英

    Director

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