総合化学メーカー様

MI(マテリアルズ・インフォマティクス)推進の加速に向けた成熟度アセスメント
事例
  • プロセス産業
  • 食品
  • エンジニアリングチェーンマネジメント
  • データドリブン経営

MIを活用した研究開発プロセスを体系化し、目指すべき全体像を描いた上で、標準化された診断領域・項目および成熟度を定義して成熟度診断書を作成した。各事業単位で成熟度を可視化することで、課題が整理され、長期的な視点での事業の目指す姿を描くための指針となった。

Customer Profile

業種
総合化学メーカー
売上規模
非開示
従業員数
非開示
研究している様子

経営/事業上の課題

  • 社会の変化に柔軟かつ迅速に対応し、最適な業務・経営判断ができるデータドリブン経営の推進
  • 長期的なMI活用のあり姿や方向性の策定
  • 各事業におけるMI活用の進捗状況の可視化と、推進に向けた施策の策定

課題解決に向けたアビームの支援概要

  • MIに関する最新の潮流・動向を踏まえた議論を通じ、診断の領域と項目および成熟レベルを定義
  • 多種多様な業界知見やデータサイエンス領域の支援経験で蓄積されたノウハウに基づき、全体像と成熟度診断の評価軸に基づく各事業の目指す姿の具体化
  • 各事業で成熟度アセスメントを円滑に進めるための実行支援

支援の成果

  • 各事業の現状とあり姿を客観的な指標で定量評価して可視化
  • 現状のボトルネック解消と長期的な事業成長を狙った、具体的な施策を策定
  • 各事業が抱える課題の優先度に応じたリソースの最適な分配を実現

クライアント課題の難所

MI活用の進捗状況を客観的に評価する標準的な指標がなく各事業の正確な現状把握が困難

多角的な事業を展開する総合化学メーカーでは、各事業や製品が抱える技術特性や市場ニーズも多様であり、MI(マテリアルズ・インフォマティクス)活用の進捗状況にもばらつきが存在していた。MIの全社推進にあたっては、各事業の進捗状況を正確に把握し、優先的に取り組むべき課題を明らかにする必要があったが、客観的に評価する標準的な指標や評価基準が整備されておらず、適切な評価が困難であった。

プロジェクトの重要成功要因

MI・研究開発のあり姿を起点とした評価軸の整理

各事業のMI活用領域とMI・研究開発の全体像を照らし合わせ、各領域・項目の関係性や重なりを視覚化することで、統一された評価軸を策定した。
加えてバリューチェーン全体に関連する要素を取り入れて体系化することで、診断項目の抜け漏れを防ぎ、診断結果の網羅性と信頼性を高めた。
統一された信頼性の高い評価軸を有したことで、MI・研究開発の全体像と各事業の現状の可視化が実現し、あり姿に向けた実行施策への落とし込みが可能になった。

MI・研究開発の全体像
成熟度診断の評価軸

アビームの貢献

研究開発現場の視点を取り入れた成熟度診断

MI・研究開発の成熟度に対する標準化された評価軸がない業界や事業において、一定の基準をもって評価を実施するためには、該当領域で実務経験が豊富なメンバーの関与が重要になる。本プロジェクトでは、研究開発・データサイエンス領域での実務経験と高度な専門知識を持つ当社のコンサルタントをアサインすることで、MI活用による研究開発プロセスの体系化を行い、目指すべき全体像を示した。現場で直面する課題や成功・失敗の経験を踏まえ、診断領域・項目の標準化を進め、成熟度を定義して成熟度診断書を作成した。各領域の理想的な状態を具体化、バックキャストアプローチで成熟度を設定することで、評価基準の妥当性と納得感を向上させた。当社が研究開発領域のプロジェクトを通じて蓄積したノウハウに加え、実務経験を持つコンサルタントの参画によって、現場視点を反映した実用性の高いアセスメントが実現した。この実用性の高さから、アセスメント結果は、中期経営計画の策定や、それに紐づくアクションプランの策定においても、参考となっている。

2025年3月27日

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