世界同時対応で進む、国際送金基盤の高度化
今回のプロジェクトは、大手銀行の海外拠点における国際送金の制度対応です。外国送金の基盤ネットワークであるSWIFT(国際銀行間通信協会)が、送金電文のフォーマットを国際標準であるISO20022へ移行することになり、世界中の金融機関が同一のタイミングで対応を進める、大規模かつ重要度の高い取り組みでした。
もともと私たちは、銀行の基幹システムを支援してきた経緯があり、その知見を活かして本件にも参画しました。
グローバルで一斉に進む取り組みという点で、スケールの大きさを感じますよね。
そうですね。対象はアジアを中心に10以上の海外拠点に広がっており、各拠点の業務やシステム特性を踏まえながら、全体として整合性の取れた対応を進めていく必要がありました。私はその中で、eバンキングシステムにおける顧客データ移行を担当しました。各拠点のお客さまが利用する送金情報を新フォーマットへ正確に移行するための設計・推進を担い、全拠点を横断してプロジェクトをリードしました。
プロジェクト全体では、アビームだけでも20〜30名規模、他ファームのメンバーも含めると大規模な体制で、約2年にわたり推進していました。
私はその中でBCP(事業継続計画)の領域を担当しました。国際送金は社会インフラの一部でもあるため、万が一システムに不具合が発生した場合でも、業務を継続できる体制を整備することが求められます。
金融機関にとって「止めない」ことは、非常に重要な価値ですよね。
はい。そのため、代替手段や対応フローを設計するだけでなく、実際に現場で機能するかどうかもトレーニングを通じて検証しています。システムリリースのタイミングに応じて海外拠点をグルーピングし、それらの拠点とのコミュニケーションを同時並行に進めることで、それぞれの特性を踏まえた実効性の高い体制を構築しています。