株式会社マクニカ:
社内文書に蓄積された暗黙知の一般化と徹底活用

LLM(大規模言語モデル)と全文検索エンジンを組み合わせによるRAG(検索拡張生成)アプローチで、人力では実現不可能な暗黙知を一般化し、社内での徹底活用を可能化した

株式会社マクニカ:社内文書に蓄積された暗黙知の一般化と徹底活用

Customer Profile

クライント名 株式会社マクニカ
所在地    横浜市港北区新横浜1-6-3
       マクニカ第1ビル
設立     1972年10月30日
事業内容   半導体・集積回路などの電子部品の
       輸出入、販売、開発、加工、
       電子機器並びにそれらの周辺機器
       及び付属品の開発、輸出入、販売、
       その他
資本金    111億9,426万8千円
       (2023年3月31日現在)

プロジェクト概要

クライアントの課題

  • 社内に蓄積された長年にわたる知見を活用できておらず、LLMで解決可能か検討したい
  • 当該知見の活用が生産性向上につながるが、知見活用の人的リソースが確保できない
  • 上記2点を解決するために最新のソリューションを導入して活用したいが、共創パートナーがいない

ソリューション・知見

  • テクノロジー(LLM)を業務に適用するためのワークショップ
  • Azure Open AIとAI Searchの組み合わせ(RAGアプローチ)、および環境構築、データマネジメント
  • LLMの精度検証のためのフレームワーク・アプローチ方法の知見

成果・効果

  • 社内に蓄積された長年にわたる知見を一般化し、業務内容の品質向上と標準化を行った
  • LLMで蓄積した文書の解釈やサマライズを実施し、ユーザー質問に対して回答を生成する仕組みを構築した(=ユーザーごとの秘書として活用)
  • 業務内容に従ったドキュメント作成に必要な工数を削減した

Featured Points

クライアント課題の難所

文書フォーマットの壁、課題解決対象部門の絞り込み、利用可能性の判断基準と判断方法

文書の形式は、パワーポイント・エクセル・PDF・テキスト形式など、多岐にわたる。また、いわゆる文字列といった純粋な文書だけでなく、図表なども含まれる。さらに、今回の事例では文書全般を対象とするため、検証のためにはどの部署に向けた文書解析および文書生成をすれば効果的なのかを議論し決定する必要があった。導入したRAGアプローチによる精度検証の妥当性もどのような判断基準をもって検証すれば良いのか、この判断基準と判断方法も決定する必要があった。

 

プロジェクトの重要成功要因

目的意識共有、アプローチ明確化、データ共有

課題解決のために何をやるべきか、またゴールはどこで、途中でどのようなステップを踏んでいくかを明確にした。RAGアプローチは適用範囲が広く、データ共有含めて部署横断となるため、全社協力のもとプロジェクトを進められるよう、クライアントの理解と積極的な配慮があったことが大きな成功要因となった。また、業務適用におけるエクスペリエンスの構築からLLMを活用したシステム構築、価値検証の豊富な知見など、クライアントが実現したいことや課題に対してアビームコンサルティングが的確なアプローチを行ったことも成功要因となった。

 

アビームの貢献

RAGアプローチの実現と業務活用に向けたプロセスの方向性明確化

Azure Open AIとAI Searchを組み合わせることで、LLMの最新活用事例であるRAGアプローチを業界に先駆けて導入。全社での業務活用に向けて生成AIの業務活用・改善プロセスの方向性を明確化、先鞭をつけた。アビームコンサルティングがクライアントの業務部門とIT部門の架け橋となり、生成AIによるRAGアプローチの導入目的や効果測定方法・精度検証方法、個別具体的な活用方法から始めて全社横展開に向けたステップ論などの議論をリードした。

■検索拡張技術(Retrieved-Augmented-Generation)について

RAGアプローチの実現と業務活用に向けたプロセスの方向性明確化

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