受け身の従業員をどう変えるか?
~従業員のプロアクティブ化を促進するための処方箋~
人的資本経営の柱となる「プロアクティブ人材」
に関する実態調査を実施

2023年6月6日

アビームコンサルティングは日本総合研究所(以下、日本総研)と共同で、「受け身の従業員をどう変えるか?~従業員のプロアクティブ化を促進するための処方箋~」と題したホワイトペーパーを発行しました。

本ホワイトペーパーでは、企業の人的資本経営推進におけるキーファクターの一つである、キャリア構築に向けて自律的に行動する「プロアクティブ人材」の実態と、従業員のプロアクティブ化を促進する環境要因を明らかにすることを目的とした大規模調査(対象:企業に勤務する20,400人)の結果と、そこから導き出された年齢別・役職別・環境別における実態や課題を紐解き、従業員のプロアクティブ化の促進に必要なマネジメント・ソリューションに関する示唆をまとめています。

 

受け身の従業員をどう変えるか? ~従業員のプロアクティブ化を促進するための処方箋~ 人的資本経営の柱となる「プロアクティブ人材」に関する実態調査を実施 目次
1. プロアクティブ人材とは何か
2. 日本企業におけるプロアクティブ人材の実態
3. 従業員のプロアクティブ化を促進する
 マネジメント・ソリューションの必要性
4. まとめ
   


■ホワイトペーパーの全文は下記をご覧ください。

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「プロアクティブ人材」に関する実態調査結果(抜粋)

1.年齢帯別のプロアクティブ度 : 40~50歳代になるとプロアクティブ行動が徐々に弱まる傾向
調査の結果、20~30歳代のうちはプロアクティブ行動が活発であっても、40~50歳代になるとプロアクティブ行動が徐々に弱まる傾向が見えた。特に、男性でその傾向が顕著になっている。つまり、若手の間はプロアクティブ行動を積極的にとっていても、年を取るにつれてその傾向が徐々に弱まってくるのである。この傾向は、近年多くの企業で見聞きする「中堅層になると仕事に対するモチベーションが下がり、企業にぶら下がる人が出てくる」という課題と共通する部分が多いと考えられる。

年齢帯別のプロアクティブ度 

年齢帯別のプロアクティブ度 : 40~50歳代になるとプロアクティブ行動が徐々に弱まる傾向

2.プロアクティブ行動とアウトカムとの相関関係

では、プロアクティブ行動と、プロアクティブ行動の結果が生じるアウトカムとの関係性はどのようになっているのだろうか。本調査では、プロアクティブ行動の結果が生じるさまざまなアウトカムの指標の中から、①職務成果②自己実現③ワークエンゲージメントの3つを取り上げ、アウトカム指標とプロアクティブ行動との相関関係を分析した。
その結果、プロアクティブ行動と上記の3つのアウトカムにはいずれも明確な正の相関関係があることが明らかになった。すなわち、「プロアクティブ度が高まるほど、上記のアウトカム指標も高まる」可能性が示されたことになる。

アウトカムとプロアクティブ行動との相関関係

アウトカムとプロアクティブ行動との相関関係

3.転職回数とプロアクティブ行動との相関関係
プロアクティブ行動をとる人材であるほど、組織にとって有益な成果をもたらす存在であることが期待されるが、そうした人材に関する懸念点として必ず指摘される点が「優秀な人材は早期に離職するのではないか」という点である。この点について、プロアクティブ行動と転職回数との関係性を捉えた結果が以下の表である。これらの相関係数を見ても分かるように、実はプロアクティブ行動と転職回数との間には明確な相関関係が見られない。
この結果から読み取れることは、「プロアクティブ人材は積極的に転職を繰り返すわけではない」という点である。そのため、プロアクティブ人材を組織内で育成し、そのプロアクティブ人材を引き留められるような職場環境・職務を整備していけば、一定期間は組織への貢献が期待できる。
 

転職回数とプロアクティブ行動との相関関係

転職回数とプロアクティブ行動との相関関係

※「プロアクティブ行動」「プロアクティブ人材」の定義
日本総研およびアビームコンサルティングは、「プロアクティブ行動」の構成概念を、キャリアを自ら築いていくための自律的な行動カテゴリーとなる、「革新行動」「外部ネットワーク探索行動」「組織化行動」「キャリア開発行動」の4つと定義しています。
本調査では、これらのプロアクティブ行動の実践度合いを5段階で測定し、数字が大きいほど「プロアクティブ度」が高いとしました。今回、このプロアクティブ度が4.0以上の人を「プロアクティブ人材」、そして2.0以下の人を「非プロアクティブ人材」としています。

 

■ホワイトペーパーの全文は下記をご覧ください。

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