大学1・2年生が出会った“キャリアの可能性”
──Career Compass イベントレポート

2025年11月10日に、三井物産株式会社とアビームコンサルティング株式会社が協働開催した大学1・2年生向けのキャリア教育イベント「Career Compass 〜進みたい道を見つける、最初の一歩〜」が行われました。当日集まったのは大学1・2年生38名。両社の社員とディスカッションを重ねながら、自らのキャリアの可能性について考えを巡らせる3時間半となりました。本記事では、その当日の様子をレポートします。

  • #新卒入社
  • #働き方・制度
  • #仕事も家庭も

大学1・2年生に向けた“キャリアの第一歩”となるイベントが開催

本イベントは、大学1・2年生を対象に実施されました。就職活動のためだけに大学生活を送るのではなく、一人ひとりが自分の可能性に気づき、これからの学びや選択をより主体的に考えてほしい――そんな想いのもと、三井物産株式会社(以下、三井物産)とアビームコンサルティング株式会社(以下、アビーム)が協働で企画しました。

両社に共通することは、「ビジネスの資本は“人”である」という考え方です。本イベントでは、社員のリアルな言葉を通じて、働くことの面白さやキャリアの多様性を伝えるとともに、就職活動にとどまらない視点で、自分は社会の中でどんな価値を発揮していきたいのかを考えるきっかけを提供することを目指しました。

オープニングスピーチには、本イベントMCも務める三井物産 村田さんが登壇。入社後、海外赴任や社内ベンチャーの起業など、多彩なキャリアパスを経験している村田さんは、このイベントを通して「どんなキャリアを歩みたいかを考えるきっかけを得られた」「将来を考えることで、これからの大学時代をどう過ごしていきたいかを考えたいと思えた」と、学生たちへメッセージを送りました。

学生はグループごとに、少し緊張した面持ちながら自己紹介からスタートしました。最初はぎこちない空気もありましたが、「何かを頑張った経験がなく、この機会を通してこれからできることを探りたい」「社会人として自分が何を生み出せるかを見つけに来た」など、それぞれがイベント参加への思いを言葉にしていくうちに、はじめましてのメンバー同士も徐々に打ち解けていきました。こうして、次第に和やかな雰囲気が生まれ、イベントは温かいムードで始まりました。

多様なキャリアから紐解く、働く面白さと自分らしさ

最初のコンテンツは、アビームと三井物産で働く6名の社員が入り混じって行うパネルディスカッションです。3名ずつ前半と後半のパートに分かれ「働くって面白い!〜社会に出て見つけたやりがい〜」「上り坂も下り坂も、ま“さか”も自分の道〜自分らしい進み方で歩もう〜」の2つのテーマについて、それぞれクロストークが展開されました。

前半のテーマ「働くって面白い!〜社会に出て見つけたやりがい〜」に登壇したのは、アビーム 森さん、田中さん、三井物産 長島さんの3名。
入社前に抱いていた社会人のイメージについて、長島さんは「就活では自分を無理に着飾らず、自分の個性に合う企業を選ぶことを意識していた。そのおかげで、入社後も大きなギャップを感じることなく仕事ができている」と振り返ります。
一方、田中さんは「学生のころは、社会人になったらドライな人間関係が待っているのではと不安だった。でも実際に入社してみると、プライベートでも仲良くできるような温かいコミュニティがあって、いい意味でギャップを感じている」と明かしてくれました。
仕事のやりがいや面白さについて聞かれた森さんは、「まだ試行錯誤している途中だけれど、自分の“好き・得意”と、会社にとって価値のあることが重なる状態をつくりたい。そこが実現できたら、きっとすごく強いと思う」と語り、会場の学生たちもうなずきながら耳を傾けていました。

後半のテーマ「上り坂も下り坂も、ま“さか”も自分の道〜自分らしい進み方で歩もう〜」に登壇したのは、アビーム 石原さん、三井物産 唐澤さん、高木さんの3名です。

この3名の共通点は、転職や社内起業などを通して、複数のキャリアパスを経験していること。築いてきたキャリアが想定内だったかという質問に対し、唐澤さんは「2回の転職を通して、人事領域に20年近く携わってきたが、想定外なことの連続だった。想定はもちろん大事だが、自身の選んだ道に正解不正解はない。選択を自ら正解に導けるのも力量のひとつ」と語りました。

地方テレビ局からコンサルへの転職を果たした石原さんは、「学生時代は就職活動にあまり時間を割けず、キャリアのイメージもほとんど持てていなかった。でも、働く中で少しずつ自分の進みたい姿が見えてきた。結果として今はとても充実している。何かを犠牲にしなくても、目の前のことに一生懸命向き合っていけば、自然と道は開ける」と振り返りました。

現在、社内起業家として活動中の高木さんは、「キャリアプランへの解像度は低く、今でも試行錯誤しているが、それも悪くはない。チャンスが来たら失敗してもいいから飛び込むことが大事。将来、やらなかったことを後悔するような人生にはしたくない」と、自らの意気込みも含めて語りました。こうしてパネルディスカッションは盛況のうちに終了を迎えました。

学生の本音があふれたディスカッションと、学生同士の繋がりを深める懇親会

先ほどのパネルディスカッションを終え、学生たちはいよいよワークに取りかかります。ワークシートには、ディスカッションで気づいたことや、キャリアを考えるうえで大事にしたい価値観を書き出していきました。その内容をもとに、各グループに1名ずつ社会人が加わってディスカッションがスタート。グループ内では、いろいろな意見が飛び交い、とても活発なディスカッションとなりました。

「自分のやりたいことをなかなか見つけられずに焦っていた。しかし、今日のパネルディスカッションでの話を聞いて、社会人になってから自分のやりたいことや得意を見つけることもひとつの手段なんだと気づくことができた」

「何が向いているのかわからず、そんな自分を責めてしまうこともあった。しかし、自分のことがわからないからこそ、就いた仕事を全うし、いつしか自分の好き・得意に結びつけることができたら最高だと考えられるようになった」

「就活でいくら自分を取り繕ったとしても、時間が経てば本来の姿が見えてくる。自分の個性に合う企業を選んだという話があったが、自分も個性を磨いて、そのうえで働きたいと思える企業を見極めていきたいと思った」

「“自分の選択を正解にしていく”という話が心に刺さった。過去に部活に打ち込んでいたが、怪我をして辞めてしまったことを長く引きずり、自信をなくしていた。あの頃の自分に、自分の選択は間違っていないということを教えてあげたい。これからのキャリア選択においても忘れずにいたいマインドだと思った」

上記のような学生たちの声があちこちから聞こえてきました。

グループディスカッションが終了したあとに行われたのは、パネルディスカッションの登壇社員との10分間ずつの1on1。学生と社会人が膝を突き合わせ、キャリアについて語り合う貴重な時間となりました。

1on1と並行して懇親会も開催されました。学生たちはケータリングを味わいながら、プライベートな話でも盛り上がり、仲を深めていく様子が見られました。

クロージングではアビーム 河野さんが登壇。「まずは、このイベントに参加したことで第一歩を踏み出した自分を褒めてあげてほしい。そして、一人でできることには限界があります。だからこそ、今日のような出会いを大切にし、様々な人たちからの支えや学びを糧に、自分らしいキャリアを前向きに築いていってほしい」との言葉とともに、和やかな雰囲気で幕を閉じました。

イベントを終えた学生たちの声「“素の自分”で参加することができた」

参加者の声

慶應大学1年生 Sさん 最近、いろいろな企業のオンライン説明会に参加するようになったなかで、Career Compassのイベントの存在を知りました。コンサルと商社に興味があり、魅力的な2つの企業で実際に働く方の話が聞けるということで参加しました。
印象に残ったのは、物事には初めから正解というものはなく、自分の選択を正解にするためには積極的に動く必要があるということです。これは目先の就活だけでなく、長いキャリアにおいて大事なマインドだと感じましたね。
今日は社員さんだけでなく、様々な想いを持つ仲間たち(学生)とも触れ合うことができ、ポジティブな気持ちになることができてよかったです。本格的な就活までにはまだ時間はあるので、これからもどんどん自分からいろいろな場所へ出かけていき、情報を集めていこうと思いました。

Sさん

大阪大学博士課程2年生 Yさん Career Compassの案内を見たとき、就活に特化し過ぎていない、素の自分でも受け入れてもらえそうなイベントだと感じたので、大阪から参加することに決めました。普段は大学院の研究室にこもりきりだったので、今日はいい意味で気晴らしにもなり、たくさんの人たちと触れ合うことができる貴重な機会になりました。
このまま大学から大学院へと進み研究者を目指す道に進めば、その先には研究者というゴールがあります。ただ、商社やコンサル業界にも興味があり、迷う気持ちもあります。しかし、社会人の方々の話を聞いて、やりたいことは必ずしもひとつに絞らなくてもいいんじゃないか、という気持ちが芽生えました。一人で物事を突き詰める研究職も魅力的ですが、チームで働くコンサルや商社のような仕事で、多くの人を幸せにできる未来も捨てずにいたい。しばらくは自分の足を使っていろいろな場所へ赴き、一次情報に触れていきたいと強く思いました。

Yさん

主催者の声

アビームコンサルティング 河野 私たちが目指すのは、「一人ひとりの可能性を拓くキャリア教育」です。就活のためだけに大学生活を送るのではなく、一人ひとりが自分の可能性に気づき、社会の中でどんな価値を発揮したいのかを主体的に考えられるようになること。そのために必要な選択や挑戦を、私たちは全力で後押ししたいと考えています。こうした機会が積み重なることで、自分らしい道を切り拓き、その力を存分に発揮できる未来をともにつくっていきたい──それが私たちの想いです。
アビームコンサルティングが大学1・2年生向けのキャリア教育に力を注ぐ理由も、そこにあります。クライアントから依頼されたプロジェクトを成功に導くだけでなく、私たちと関わるすべての方々とともに、社会をより良くし続ける人材が育つ土壌を整えることもアビームの重要な使命だと考えているからです。
その想いは、これから社会に羽ばたいていく学生のみなさんにも強く向けられています。自分らしく未来を切り拓き、日本やアジア、世界を前へと推進する力を育んでほしい。その一歩を踏み出すためのサポートをしたいという想いが、今回の取り組みに込められています。