2010年の貸金総量規制以降、個人向けローン市場は回復傾向にあるが、流通系企業など他業界からの新規参入やFintech活用による新たなビジネスモデルの導入などにより、プレーヤーの多様化がもたらされ、新規参入者を含めた競争環境は激化する傾向にある。
加えて、個人向けローン市場における顧客の棲み分けも、競争が激化する要因の一つである。従来の与信審査は、審査結果や融資限度額に関する根拠が、資金需要者に対して開示されていなかった。このため、早急に融資が必要な資金需要者は、審査が通る見込みの高い金融機関を自ら判断して申込むことが通例であった。この結果、個人向けローン市場は、申込者である資金需要者のリスク程度に応じて、必然的に市場での棲み分けがなされていた。これが昨今、Webを中心とした事前審査が主流となり、資金需要者は金融機関の審査結果を事前に確認することが可能になった。与信審査の透明性が増加した結果、資金需要者は、高限度額や低金利といった借り手のメリットをもとに金融機関を選別するようになり、これまで業界で通り相場とされていた顧客の棲み分けが崩れるという変化が起きている。