リース・ノンバンクを中心とした総合金融業界では、データを活用した経営管理への転換が大きなテーマとなっている。Technology Transformation Business Unit, Asset & Finance Sectorは、その業界課題に向き合い、業界共通プラットフォーム「ABeam Cloud Asset & Finance Platform」を軸に、システム導入にとどまらない変革を支援。クライアントのITコストや人材を「維持」から「戦略投資」へシフトさせ、新たな価値創出を後押ししている。
「コンサルティングファームであって、プラットフォーマーではない」。その哲学のもと、プラットフォームを起点にクライアントと共に新たなビジネスを創出し、変革を実現する。そのビジョンと目指す未来について、井手孝嘉Sector Leaderが語る。
Principal
Technology Transformation Business Unit
Asset & Finance Sector Leader
井手 孝嘉
2001年に新卒でアビームへ入社。総合金融・リース・総合商社・製造業において、M&Aや新規ビジネス立ち上げ、業務改革、IT戦略からシステム導入まで幅広いコンサルティングサービスを提供。特に、リース・ノンバンクにおいては20年以上にわたり、様々なクライアントに対し、多数のサービス実績を有する。現在、リース・ファイナンス業界のIT変革におけるリード役としてAsset & Finance Sector Leaderに従事。
Asset & Finance Sector(以下、A&F Sector)はTechnology Transformation Business Unitに属し、リース・ノンバンク業界を中心とした総合金融業界に向けて、基幹業務を支えるクラウド型プラットフォーム「ABeam Cloud Asset & Finance Platform」を構築・展開しています。
私たちが目指しているのは、単なる基幹システムの刷新ではありません。ITを起点に業務や組織、さらには経営のあり方まで変革し、クライアントの持続的な競争力向上を支えることです。
現在、リース会社は従来のリース・ファイナンス事業に加え不動産ファイナンスや再生可能エネルギー、航空機ファイナンスなど、多様な事業へと領域を広げています。それに伴い、長年利用してきた基幹システムにも、新しいビジネスへ柔軟に対応できる拡張性や、迅速な経営判断を支えるデータ活用基盤としての役割が求められるようになりました。
A&F Sectorが提供する「ABeam Cloud Asset & Finance Platform」は、見積もり作成から契約、物件管理、代金回収まで、リース業務全体を支える業界共通のプラットフォームです。共通業務を標準化することで、個社ごとに重複してきたシステム開発や保守の負荷を軽減し、各社が競争力の源泉となる領域へより多くの経営資源を振り向けられる環境づくりを目指しています。私たちは、テクノロジーとコンサルティングの両面から、クライアントの変革を支えることをミッションとしています。
アビームコンサルティング(以下、アビーム)が業界共通プラットフォームの構築に取り組むことになった背景には、リース業界を長年にわたり伴走してきた歴史があります。
10年以上にわたり、リース会社各社との対話を重ねる中で、多様化するビジネスや急速に進化するテクノロジーに対応するためには、従来の基幹システムを個社ごとに構築・改修し続けるだけでは限界があるという共通した課題が見えてきました。私たちは、その課題を業界全体で解決できる基盤を構想し続けてきました。
こうした構想を描くことができたのは、長年にわたりリース業界の変革を支援する中で、業界全体で共通化すべき領域と、各社が競争力を発揮すべき領域の両方を見てきたからです。
私たちの目的は、業界共通プラットフォームを提供することではありません。共通化そのものがゴールではなく、共通化によって各社が独自のサービスや新たな価値創出へ経営資源を集中できる環境をつくることが重要だと考えています。
さらに私たちは、このプラットフォームを単なる業務システムとして設計しているわけではありません。長年にわたりリース業界の変革を支援してきた知見をもとに、「経営として何を可視化し、どのようなデータを意思決定に活用すべきか」という視点まで含めて設計しています。業務データを一元的に管理・活用することで、現場業務の効率化だけでなく、迅速な経営判断や新たなビジネスへの挑戦を支える経営基盤となることを目指しています。
こうした考え方から、私たちは自らをプラットフォーマーだとは考えていません。
プラットフォームは、変革を実現するための手段です。導入することがゴールではなく、その先でデータを活用し、新しいビジネスを創出し、経営の意思決定を変えていくことに価値があります。システム・業務・経営を一体で捉え、その変革の実現までクライアントと伴走し続けること。それが、A&F Sectorが目指すコンサルティングです。
A&F Sectorで得られる経験は、一つの業界に閉じたものではありません。ここで培う知見や経験は、コンサルタントとして幅広い領域で活躍するための土台になります。
リース業界は、不動産や航空機、再生可能エネルギーなど、多様な産業と金融が交わる世界です。クライアントの事業を支えるためには、それぞれの領域に精通したプロフェッショナルと議論を重ね、異なるビジネスに共通する業務や仕組みを整理し、システムへと落とし込んでいく必要があります。
こうしたプロジェクトを通じて身につくのは、業界知識だけではありません。業務・IT・経営を横断して課題を捉え、最適な解決策を設計する力や、多様なステークホルダーを巻き込みながら変革を推進する力は、コンサルタントとしてあらゆる業界で求められる普遍的なスキルです。また、一つのプロジェクトの中で業務設計、システム構想、データ活用、経営視点まで幅広く携わる機会があることも、このセクターならではの特徴です。専門性を深めるだけでなく、ビジネス全体を俯瞰して課題を捉える力を養えることは、コンサルタントとしての大きな成長につながります。
私たちが求めているのは、「ITに詳しい人」や「リース業界を知っている人」ではありません。ビジネス課題を起点に考え、その実現手段としてテクノロジーを活用できる人です。
そのため、金融業界での経験は必須ではありません。これまでITや業務改革、データ活用などを通じて、「テクノロジーでもっとビジネスを前進させられる」と考え、課題解決に取り組んできた経験は、A&F Sectorでも大きな強みになります。業界や専門領域にとらわれず学び続け、自らの視野を広げながら、クライアントと共に新しい価値を創りたい。そんな志を持つ方と、一緒に挑戦したいと考えています。
A&F Sectorは今、大きな転換期を迎えています。業界共通プラットフォームの構築・展開を進めることはゴールではなく、それを起点にクライアントの新たな価値創出や事業変革を継続的に支えるフェーズへと進もうとしています。
その挑戦は、日本国内だけにとどまりません。「ABeam Cloud Asset & Finance Platform」は当初からマルチカレンシー・マルチロケールに対応した設計としており、将来的には海外展開も視野に入れています。特に東南アジアではすでにクライアントとの対話も始まっており、日本で培った知見をグローバルへ展開できる可能性があります。
A&F Sectorはリース業界を起点としながら、その知見を、金融をはじめとする様々な領域へ広げていく組織でありたいと考えています。ここで培った知見は、個人のキャリアだけでなく、アビーム全体の変革力にもつながっていくはずです。
AIの進化によってテクノロジーはこれからも大きく変わり続けます。しかし、クライアントのビジネスを理解し、変革の構想を描き、その実現まで伴走するというコンサルタントの役割は変わりません。業界の未来を見据え、新たな価値を生み出し続ける。その挑戦を、共に実現していきたいと考えています。