TOTO株式会社

TOTO株式会社

Customer Profile

会社名
TOTO株式会社
所在地
福岡県北九州市小倉北区中島2-1-1
創業
1917年5月15日
資本金
355億7,900万円(2014年3月現在)
事業内容
<住宅設備機器> 衛生陶器、システムトイレ、腰掛便器用シート(ウォシュレットなど)、水まわりアクセサリー、浴槽、 ユニットバスルーム、水栓金具、システムキッチン、洗面化粧台、マーブライトカウンター、浴室換気暖房乾燥機、福祉機器など <新領域事業商品> 環境建材、セラミックなど

※会社名、肩書き、役職等は取材時のものです。

競争力強化を掲げ、
アジアマーケット拡大のための経営基盤を構築。
新興国市場におけるタイムリーな経営情報の提供を実現。

100年近くの歴史を持ち、生活に密着した水まわりの設備機器業界のリーダーであるTOTO株式会社は、更なる成長を目指しグローバル経営基盤システム構築を計画。
豊富な経験を有するアビームコンサルティングをパートナーとして選定し、インドおよびタイへのグローバル経営基盤システムの導入を短期間で成功裏に実現。

プロジェクト概要

課題

  • グローバルレベルでのタイムリーな経営情報把握が困難
  • 人に依存し過ぎる業務運用と弱いガバナンス体制
  • 不十分なプロセス標準化による非効率な業務スピード
  • 不安定なIT基盤と多大な運用コスト

ソリューション

  • 既存システム利活用の可否診断
  • 新興国の複雑な税制への知見
  • マルチカントリー
  • リソース配置

成功のポイント

  • 導入拠点における受注、購買、在庫状況の正確かつリアルタイムな把握
  • 月次決算処理のリードタイムの短縮
  • グローバル各拠点の指標を横串で可視化
  • 本社集中管理による安定したシステム稼働と拠点運用負担の軽減

Story

https://youtu.be/wf6JYuVvjqA
TOTO株式会社 情報企画本部 本部長 名取 順氏

税制や商習慣が複雑なインドへの導入では、ABeamの知見によりスムーズに要件定義を実施できました。グローバルに展開するABeamのきめ細かで機動な対応で、今回のプロジェクトを成功へと導いてくれたと感じています。

TOTO株式会社 情報企画本部 本部長
名取 順氏

Story

プロジェクトの背景

海外住設事業のさらなる成長を促すグローバルなIT基盤の整備へ

TOTO株式会社(以下、TOTO)は1917年の設立以来、衛生陶器、水栓金具、ウォシュレット、洗面化粧台、ユニットバス、システムキッチンなど、生活に密着した水まわりの設備機器を世に送り続けてきた。
2017年に創立100周年を迎えるにあたり策定された長期経営計画「TOTO Vプラン2017」では、成長の柱である「海外住設事業」の目標として、売上1,580億円、営業利益220億円を掲げている。
その実現のため重要になるのが、TOTOが5つのリージョン(米州、中国、アジア・オセアニア、欧州、日本)に区分した各海外拠点でのグローバル経営基盤システムの整備である。この整備に当たりTOTOはSAPをベースとしたグローバル経営基盤システムを構築し、各地域の拠点に展開する決断をした。これを推進するにあたり、「経営情報のタイムリーな可視化」「ベストプラクティスの水平展開と業務スピード向上」「人に依存しない業務運用とガバナンス強化」「新拠点の迅速な立ち上げ」「安定したIT基盤とコストの最適化」という5つのシステム要件が策定され、この課題に共に取り組むパートナーとして、アビームコンサルティング(以下、アビーム)が選定された。

Story

アビームの選定理由

グローバルでの豊富な実績と、体系的な導入ノウハウの保有が決め手

「アビームを選定した最大の理由は、日系のコンサルティングファームとしてのグローバルでの多くの実績です。加えて、ABeam Methodをはじめとする体系的な導入ノウハウを持っていることや、できるだけSAPの標準機能を使って業務を標準化するといった基本方針が弊社の方針と合致したことなどが決め手となりました」とTOTO 情報企画本部の本部長 名取順氏は話す。
アビーム独自の方法論に加え、アビームが提供する「グローバル経営基盤展開支援サービス」は、グローバルにおける標準化を地域の特性を生かしながら推進し、PDCAサイクルを促進することで、より的確な経営改善や正確でタイムリーな意思決定の実現を目的としたものである。これは、競争優位性を保持しながら業務プロセス、コード、ルール、KPIの4つの標準化を推進するとともに、テンプレートアプローチにより、高品質かつ効率的なプロジェクト遂行を可能にする、アビーム独自のソリューションである。

Story

プロジェクトを推進する上での課題

すべてのグローバル拠点業務に適用可能な標準テンプレート策定と時間的制約

2012年4月にプロジェクトが開始され、TOTOとアビームの両社は次のような構想を描いて臨んだ。

● すべてのグローバル拠点の業務(会計、物流、製造、販売、購買、品質管理、需給など)に適用可能な標準テンプレートの策定
● 本社から各グローバル拠点を横串で管理するためのKPIツリーの設計
● 全世界のビジネス状況をリアルタイムに可視化

「最初から苦労の連続でした」と振り返るのは、TOTO 情報企画本部開発プロジェクト推進部企画主幹の宇佐見隆之氏である。
「我々にとって今回のようなプロジェクトは初めての経験であり、何もかもが手探りでした。具体的な要件定義や仕様策定を進めたくても、社内には各グローバル拠点の業務に精通し、標準となる業務プロセスやコードを検討できるメンバーは少数です。結果、一から標準テンプレートを
構築するのは難しいという判断に至りました」
加えて、時間的な制約もあった。インドで工場建設が進んでおり、その稼働に間に合わせることが求められた。TOTO 情報企画本部開発プロジェクト推進部グローバルIT推進グループのグループリーダーである前田勝宏氏は、「インドではすでに販売拠点が活動していたものの、本格的な基幹系システムは未整備の状態でした。工場の稼働を機に本格的な基幹系システムを導入したいという強い要望を現地からも受けており、我々としてもこのチャンスを逃したくありませんでした」と話す。

Story

課題解決のソリューション

他拠点の既存システムを精査し、標準テンプレートとして活用

このような課題を踏まえ、一から標準テンプレートを構築するのではなく、インドネシアの合弁会社であるSTI(P.T. SURYA TOTO INDONESIA)が運用している既存のSAP ERPシステムをベースに、標準テンプレートを策定するというアプローチを選択した。STIはTOTOグループの海外生産拠点として最大規模で、なおかつSAP ERPを効果的に活用してきた実績があることから、そこに組み込まれている業務プロセスは他のグローバル拠点にも適用できるのではないかと考えた結果である。
ただ、STIの業務に最適化して実装されているプロセスをそのままグローバルテンプレートに転用できるわけではなかった。グローバル標準として採用できる部分、修正を要する部分を切り分けテンプレートとして活用できるかの詳細な精査が必要であり、アビームはその準備段階からプロジェクトをリードした。
準備段階ではアビームインドネシアのメンバーがSTIとの直接交渉を行い、ソースコードの吸い上げからインドネシア語で書かれたドキュメントの翻訳まで機動的な支援を行った。ついで日本側に持ち込まれたSTIの業務プロセスに対する精査では、ABeam Methodを活用し、約2か月半の期間をかけてKPIカバー率、標準化方針適合率、業務プロセスカバー率、ドキュメント評価、システム評価などの分析を定量・定性の両面から実施した。
この分析結果を受け、グローバル標準テンプレートとして利用できるという最終判断が下されたのである。

Story

導入効果と今後の展望

拠点への導入開始
インド、タイへグローバル経営基盤システム導入
言語や商習慣の壁を乗り越え実現

こうして構築されたグローバル経営基盤システムの第一弾の適用拠点となったのは、先にも触れた工場建設が進んでいたインドである。2013年4月から2014年1月にかけて、ムンバイの販売会社ならびにハロルの新工場に順次導入が行われた。
「インドは税制や商習慣が非常に複雑であるにもかかわらず、現地拠点にはそうした事情に精通したメンバーがおらず、要件のヒアリングや整理にとても苦労しました。このような中、すでにインドに進出した日本企業のシステム導入実績を持つアビームの知見およびアビームの各国拠点のメンバーの支援によって、SAP Country Version India(CIN)の導入やカスタマイズもスムーズに行われ、スケジュールどおり、工場の稼働に間に合わせることができました」と宇佐見氏は話す。
ゼロからの新規導入であるにもかかわらず、大きな問題はなく順調なスタートを切ることができた。
この成果を踏まえ、2014年7月にはタイへのシステム導入が行われた。こちらは現地の企業グループとの資本関係の解消に伴い、自前のシステムを早急に立ち上げ移行しなければならないという特殊な事情に加え、プロジェクト開始直後に発生した国内での大規模デモによるTOTOの日本メンバーのタイ渡航禁止指示など、大きな困難に直面した。一時はシステム稼働の延期も検討せざるを得ない状況となったが、アビームタイのメンバーによるタイ語での直接的な折衝/サポートの窓口などの支援も含めたきめの細かいプロジェクト推進により当初の予定どおり実質7か月という短期間で導入を完了した。

創立100周年を迎える2017年を見据え グローバル22拠点へのシステム導入を加速

先行してグローバル経営基盤システムを導入したインドとタイの両拠点では、受注、購買、在庫の正確な状況が一元化されるとともに、各部門から情報がリアルタイムに把握できるようになり、適切な販売施策や購買折衝などを推進することが可能となった。具体的には、従来Excelや手作業で行っていた業務がSAP導入によってシステム化され、人に依存した業務運用から脱するとともにガバナンス強化を実現し、業務効率も大幅に改善され月次決算処理のリードタイムが1週間程度に短縮されるという大きな効果を生み出している。更にはこうした業務効率化に加え、グローバル経営基盤システムは本社で集中的に運用・管理されているため、トラブルなく安定した稼働を続けており、各拠点での運用負荷を大幅に軽減することも可能となった。
もっとも、TOTOの取り組みはまだ緒に就いたばかりである。「最終的にはグローバル22拠点へのシステム展開を予定しているのですが、現在はまだ始まったばかりです。一つの節目となる2017年を見据えてピッチを上げていきたいと考えています」と名取氏は話し、スピード感を持って今後のグローバル経営基盤システムの導入を推進していく構えだ。アビームが有するSAPのノウハウや知見、そしてグローバルでの機動力はTOTOの競争力強化に継続的に寄与してゆくこととなる。

専門コンサルタント

佐々木 信寛

専門分野

・グローバル経営基盤構築
・全社構想策定~導入後のフォロー
・日系企業の海外進出支援

実施プロジェクト

・大手ハイテクメーカー インド、ベトナムへの業務
 標準化展開とERP導入プロジェクト
・大手窯業メーカー タイ、インドへのERP導入プロジ
 ェクト
・大手ハイテクメーカー 北米でのグローバル経営基盤
 構築 他多数

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